マルチカラーマスク
专利摘要:
本発明は、支持体を用意し、前記支持体の片側にマルチカラーマスクをコーティングし、支持体の反対側に可視光により硬化可能な層をコーティングし、光硬化可能な層をマスクを通して可視光に露光して光により硬化可能な層を露光部分において硬化させて硬化パターンを形成することを含む、積層透明構造体を形成する方法に関する。 公开号:JP2011507008A 申请号:JP2010534942 申请日:2008-11-10 公开日:2011-03-03 发明作者:エドワード アービング,マーク;マリー アービング,リン;ラエ エリンガー,キャロライン;ハワード レビー,デイビッド 申请人:イーストマン コダック カンパニー; IPC主号:G03F7-20
专利说明:
[0001] 本発明は、電気部品の形成に有用な着色マスキング技術に関する。] 背景技術 [0002] フラットパネルディスプレイ、RFIDタグ、検出用途製品などの多くの電気部品の製造は、比較的広い基材に適用される電気的に活性な材料の層を正確にパターン化することに依存している。これらの製品は異なるパターン化された材料のいくつかの層で構成されるが、それらの層が特定のアライメントになっていることが重要である。パターン化を正確にすることの理由は2つある。第1に、パターニングのフィーチャーは、基材の大きな領域にわたって、それらの広さにわたって精密な制御を確保しつつ再現されねばならない。第2に、このようなフィーチャーを備えた製品は、典型的には、異なるいくつかの層で構成されるが、パターン化された層同士が相互作用するため、それらの層が特定の鉛直レジストレーション(層アライメントとも呼ばれる)で存在することが重要である。] [0003] これまでは、電子部品およびデバイスの製造に必要な正確な層のアライメントは、従来のフォトリソグラフィ法を使用して、電気的活性層およびフォトレジスト層を基材の上に堆積させ、基材上に存在するパターンの位置を検出し、その存在するパターンに露光マスクを位置合わせする。フォトレジストを露光し、現像し、電気的に活性な材料をエッチングする。この精密な操作において温度および湿度にわずかな変動があるだけで、アライメントエラーが生じることがある。環境を厳格に制御しながら堅固なガラス基材を用いることで、こうした変動が小さくなる。他の極端な場合には、オフセット平版印刷、フレキソ印刷およびグラビア印刷などの従来の印刷法も、複数の層を極めて高速で適用するが、重ね合わせの精度はかなり低い。] [0004] 可撓性基材またはプラスチック基材の上に薄膜電気部品(例えばTFTなど)を作製する方向への印刷技術の発展にますます関心が集まっている。かかる基材は、ロール−ツー−ロール(roll−to−roll)処理を可能にすることによって、機械的に丈夫で、より軽量で、最終的により低コストでの製造につながるであろう。可撓性基材にはこうした潜在的な利点があるにもかかわらず、1メートル以上になる典型的な基材幅にわたってトランジスタ部品のアライメントを行う性能および能力に影響を与える多くの問題がある。従来から用いられている堅固なガラス基材を可撓性プラスチック基材に置き換えると、従来のフォトリソグラフィ装置を用いて実現できる重ね合わせの精度が大きく影響を受ける可能性がある。寸法安定性(特に処理温度が基材材料のガラス転移温度(Tg)に近づくとき)、水および溶媒による膨張、非等方的な歪み、応力の解放はすべて、プラスチック製支持体がガラスよりも劣る重要なパラメータである。] [0005] 典型的な製造法は、逐次的に実施される堆積ステップおよびパターニングステップを伴う。固定誤差、スケールエラーおよび局所的ミスアライメントの3つのタイプのレジストレーションエラーがこうした製造法に共通する。1つのパターンから別のパターンへの一様なシフトを意味する固定誤差は、典型的には、運動制御システムの詳細により支配される。特に、システムインテグレーションの機械的トレランスおよび詳細が、基材をマスクに対していかに正確に位置合わせできるか、または統合されたプリント装置を移動するウェブ上でレジストレーションマークに対していかに正確に位置させることができるかを最終的に決める。固定誤差に加え、スケールエラーもかなり大きいことがある。パターンスケールのエラーは基材全体で累積され、このエラーは、支持体の寸法変化、熱膨張およびパターニング装置に対する基材の角度配置エラーに起因する。運動制御システムは角度配置に影響を与えるが、パターンスケールの不一致は、もっぱら支持体の特性による。支持体を保管している間の熱膨張や、水分や溶剤に曝露されることによる膨張や、高温に曝露されることによる収縮や、応力の解放(クリープ)はすべて、パターンスケールのエラーに寄与する。さらに、特に搬送プロセスは張力を加えることを伴うため、非等方的な変形によって生じる局所的なパターンミスマッチも発生する可能性がある。ロール−ツー−ロール製造法で用いられる可撓性支持体は、一般的に、搬送方向に伸び、幅が狭くなる。] [0006] 可撓性基材の上に電子部品を作製する際のレジストレーションの問題に対処するにはいくつかの方法があるが、現在のところ有力な方法はまだ現われていない。Frenchらにより、可撓性基材を堅固な担体に積層し、従来のフォトリソグラフィ法を実施するという付着/脱着法が探究された(I.French他、「Flexible Displays and Electronics Made in AM−LCD Facilities by the EPLaRTM Process(AM−LCD設備におけるEPLaRTMプロセスによるフレキシブルディスプレイおよびエレクトロニクス部品の製造)」、SID 07ダイジェスト、第1680〜1683頁、2007年)。残念なことに、この方法では、最終的に、ガラスをベースとした現在の方法のコスト構造を有するた可撓性電子部品しか製造できない。] [0007] Jainによる米国特許出願公開第2006/0063351号には、基材の表側および裏側を1つ以上のレジスト層でコーティングしてそのレジスト層を同時に活性化することで、それぞれのレジスト層内に個別のパターン画像を同時に与えることが記載されている。プレコートされた基材をあらかじめ位置合わせされた1組のマスクの間に挿入するか、マスクなし二重波長直接レーザー書き込みリソグラフィシステムを用い、表側および裏側を同時に露光する。] [0008] すでに存在しているパターンを検出する能動的アライメントシステムと、変形補正スキームは、Brostらによる米国特許第7,100,510号にも提案されている。この方法では、支持体の寸法安定性に関する厳しい仕様と厳しい環境制御を維持することによって正確なパターンの重ね合わせを実現する代わりに、運動制御システムが基材ごとに複数のアライメントを実行して変形を補正する。能動的なアライメントのために従来の印刷装置を採用するというBrostらが提案している解決法は、現在あるステッパのレンズ、マスク、ランプを統合された印刷装置で置き換えたものと見なすことができる。特に歪み補正の追加のタスクを伴う場合には、装置のコスト差またはスループットの利点が大きくなるとは想像しにくい。製造コストの利点は、主に材料使用量節減または費用のかかる真空堆積ステップをなくすことによってもたらされると考えられる。] [0009] 低資本投資で高速処理を潜在的に可能にするであろう別の手法は自己整合(self−aligning)作製法を使用することである。自己整合法では、所望の構造における最も重要なアライメントのためのテンプレートを、1つのステップにおいて基材に適用し、それから先の、後の層のアライメントは自動的になされる。自己整合TFTを製造するためのさまざまな方法が報告されている。そうした方法のほとんどは、層間の自己整合を可能にするが、いくつかの層の間での非常に精密なアライメントステップの必要が実質的になくなることはない。例えば、いくつかのa−Si THTプロセスでは、ゲート電極を「マスク」として用いてチャネル領域がドープされないようにするとともに、チャネル領域のいずれかの側でシリコンがレーザーアニーリングされないようにする。] [0010] 自己整合による製造という考え方は、Kwasnickらによる米国特許第5,391,507号、Andryらによる米国特許第6,338,988号、Battersbyによる米国特許出願公開第2004/229411号明細書から理解することができる。] [0011] 複雑なレジストレーションの必要性をなくす完全に自己整合的な方法を提供できる可能性のある公知の1つの技術は、Meiらによる米国特許第7,056,834号に説明されている自己整合インプリントリソグラフィ(SAIL)である。インプリントリソグラフィでは、厚さが変化するレジストを電子的活性層の上に設け、化学的エッチングと材料堆積という連続した操作をフォトレジストの制御された侵食に合わせて実施することで、TFT構造を作り出す。しかし、SAIL法には問題点がいくつかある。第1の問題は、ウェブのためのロバストなナノインプリント技術の必要性である。第2に、SAIL法では、エッチングの深さを非常に正確に制御する必要がある。これは低コストの方法とは両立しない可能性がある。最後に、SAIL法の大きな制約は、マスクによって製造される層が完全に独立にはなりえないことである。一例として、この方法だと、マトリックスの背面の設計における重要な要素である、連続した層の下に開口部を形成することが、特に難しい。] [0012] 可撓性基材上に薄膜半導体、誘電体および導体を堆積しパターン化することに関心が集まってきている。これは、特に、これらの支持体が、機械的により丈夫で、より軽量であり、ロール−ツー−ロール処理を可能にすることによってより経済的な製造を潜在的にもたらすからである。本発明は、有利かつ単純なやり方で非常に正確なパターニングを行うことを容易にし、先行技術における上記の問題、特に可撓性基材を使用したときの問題のうちの1つまたは2つ以上を解決する。] 先行技術 [0013] 米国特許出願公開第2004/229411号明細書 米国特許出願公開第2006/0063351号明細書 米国特許第5,391,507号明細書 米国特許第6,338,988号明細書 米国特許第7,056,834号明細書] 発明が解決しようとする課題 [0014] 本発明が取り組む課題は、異なる層にあるパターン化フィーチャーのフィーチャー寸法並びにレジストレーションおよびアライメントを正確に制御しながら、パターン化されたフィーチャーを広い領域にわたる場合であっても、再現することである。さらに、費用のかかる装置または費用のかかる方法を必要としない方法で、これらの問題が解決されることが非常に望ましい。] 課題を解決するための手段 [0015] 本発明は、概して、支持体を用意し;当該支持体の片側にマルチカラーマスクの少なくとも第1の部分を形成し;マルチカラーマスクの第1の部分に可視光に対して感受性の光パターン化可能な層をコーティングし;光パターン化可能な層をマスクを通して可視光に露光してパターンを形成することを含む、積層透明構造体を形成する方法によって実現される。] [0016] 本発明は、構造体を形成する方法であって、 a)透明な支持体を用意するステップと; b)少なくとも第1のカラーパターン(透明な支持体の第1の側にある)と第2のカラーパターンを有するマルチカラーマスクを形成するステップと; c)パターン化された機能性材料の少なくとも2つの層を形成するステップと、 を含み、パターン化された機能性材料の層の各々が、 i)マルチカラーマスクを形成した後、支持体の第1の側に可視光に対して感受性の光パターン化可能な材料の層をコーティングすること、 ii)光パターン化可能な材料の層を、マルチカラーマスクを通して可視光に露光して、マルチカラーマスクのカラーパターンのうちの1つに対応する光パターンを形成すること、ここで、当該光パターンはコーティングされたときの第1の状態とは異なる露光された第2の状態にある光パターン化可能な材料から構成される、 iii)光パターン化可能な材料のコーティング前または後に機能性材料の層を堆積すること、および iv)得られるパターン化された機能性材料がカラーパターンに対応するように光パターンを使用して機能性材料をパターン化すること、 により形成され、第1のカラーパターン、支持体、およびパターン化された機能性材料のうちの少なくとも2つの層が構造体中に残る、構造体を形成する方法に関する。] 発明の効果 [0017] 本発明の1つの利点は、費用のかかるアライメント装置および方法を必要とせずに互いに位置合わせされた層を形成する方法が提供されることである。別の利点はマルチカラーマスクは、支持体上にカラーコード化形態で直接作製できるため、その正確なマスクを確実に使用できるということである。さらに、酸化亜鉛含有半導体などの透明酸化物を含むトランジスタ中の全ての層をパターン化することに、赤、緑または青色光に対して感受性の分光増感されたレジスト材料を使用できる。マルチカラーマスクは、グレースケールマスクよりも独立にアドレス可能なレベルを多く含むとともに、透明な電子材料のパターニングで特にうまく機能するという利点を有する。] [0018] 本発明の上記の目的、特徴、利点、ならびにそれ以外の目的、特徴、利点は、以下の説明および概略図と組み合わせるとより明瞭になろう。図面では、可能である場合には、各図面に共通する同じ特徴または似た特徴を指すのに同じ参照番号を用いてある。] 図面の簡単な説明 [0019] 図1は、透明支持体上の青色吸収体のパターンを示す。 図1Aは、透明支持体上の青色吸収体のパターンを示す。 図2は、透明支持体上の緑色吸収体のパターンを示す。 図2Aは、透明支持体上の緑色吸収体のパターンを示す。 図3は、透明支持体上の赤色吸収体のパターンを示す。 図3Aは、透明支持体上の赤色吸収体のパターンを示す。 図4は、支持体材料上で層状構造体になってマルチカラーマスクを形成している個々の色吸収体層を示す。 図4Aは、支持体材料上で層構造になってマルチカラーマスクを形成している個々の色吸収体層を示す。 図5A〜5Dは、マルチカラーマスクの青色吸収体パターンと整合した材料のパターンを選択的に形成する方法を示す。 図6A〜6Dは、マルチカラーマスクの緑色吸収体パターンと整合した材料のパターンを選択的に形成する方法を示す。 図7A〜7Dは、マルチカラーマスクの赤色吸収体パターンと位置合わせされた材料のパターンを選択的に形成する方法を示す。 図8A〜図8Hは、マルチカラーマスクを通しての露光の色を変えることにより、3つの異なるパターン化された構造体を選択的に形成する方法を示す。 図9A〜9Fは、マルチカラーマスクを用いたリフトオフ式パターニング法の一例を示す。 図10A〜10Fは、マルチカラーマスクを用いた選択的エッチング式パターニング法の一例を示す。 図11A〜11Fは、マルチカラーマスクを用いた選択的堆積パターニング法の一例を示す。 図12A〜12Hは、透明な部品とマルチカラーマスクを用いて多層電子デバイスを形成するための可能な一連の露光ステップ、処理ステップおよび堆積ステップを示す。 図13A〜図13Hは、透明な部品とマルチカラーマスクを用いて多層電子デバイスを形成するための別の可能な一連の露光ステップ、処理ステップおよび堆積ステップを示す。 図14A〜図14Hは、透明な部品とマルチカラーマスクを用いて多層電子デバイスを形成するためのさらに別の可能な一連の露光ステップ、処理ステップおよび堆積ステップを示す。 図15Aおよび図15Bは、本発明によるマルチカラーマスクの別の一実施態様を示す。 図16Aは、本発明のマルチカラーマスクを用いて形成される層状電子デバイスの別の一実施態様を示す。 図16Bは、本発明のマルチカラーマスクを用いて形成される層状電子デバイスの別の一実施態様を示す。 図16Cは、本発明のマルチカラーマスクを用いて形成される層状電子デバイスの別の一実施態様を示す。] 図1 図10A 図10B 図10C 図10D 図10E 図10F 図11A 図11B 図11C [0020] 理解を容易にするため、この明細書で用いる以下の用語を以下により詳しく説明する。] [0021] この明細書では、本発明の製品に適用される「表側」という用語は、支持体のうちでパターン化された機能層を有する側である。この明細書では、「裏側」という用語は、支持体のパターン化された機能層がある側の反対側を意味する。] [0022] 「鉛直」は、基材表面に実質的に垂直であることを意味する。] [0023] 「透明」は、一般的に、電磁スペクトルの可視部(および/または変形態様によっては赤外部)の光を実質的に吸収しない材料または構造体を表わす。本発明では、材料の透明性は、特定のプロセスステップで使用される光の色にだけ関係する。透明は、参照光の少なくとも65%がその材料を通過することを意味する。] [0024] 「光パターン化可能」は、露光によって状態(例えば溶解度、粘着性、機械的強度、エッチング剤またはガスの透過率、表面反応性および/または屈折率)が変化し、変化した材料がパターンに対応する材料を意味する。] [0025] 「ポジティブ」は、フォトマスクの着色部の上方の領域に材料を含むパターンを意味する。] [0026] 「ネガティブ」は、フォトマスクの透明部の上方の領域に材料を含むパターンを意味する。] [0027] 「マルチカラーマスク」は、パターン化構造体中の鉛直方向に位置合わせされた一群の色吸収層を意味する。マルチカラーマスクのそれぞれのカラーパターンは、別々の層の中に、または同じ層の中に存在することができる。] [0028] 薄膜トランジスタ(TFT)は、本発明のパターニング法から利益を得ることのできる同様の1つの電子素子である。次の3つの定義は特に薄膜トランジスタについてのものである。] [0029] この明細書では、薄膜トランジスタの層に対する「上」、「上方」、「下」などの用語は、支持体に対する層の順番を意味するが、必ずしも層が直接隣接していたり、中間層が存在していなかったりすることを意味しているわけではない。] [0030] 「ゲート」は、トランジスタ回路構成の文脈で用いるときには、一般的に、3端子FETの絶縁ゲート端子を意味する。] [0031] 用語に関するこれまでの説明は、読者の理解を助けることだけを目的として提示したのであり、当業者が理解するよりも狭い範囲を有するとか、添付の請求項の範囲を制限すると見なしてはならない。] [0032] 本発明の方法を使用して、固定鉛直方向レジストレーションでパターン化された層を含むさまざまな多層構造体を生成させることができる。したがって、この方法により、導体、インダクタ、キャパシタ、トランジスタ、ダイオード、フォトダイオード、発光ダイオード、および他の電子部品または光電子部品として機能するように設計できるモノリシック集積構造体を製造することができる。さらに、このパターニング技術を使用して、有用な電子回路が製造されるような方式で配列された多数のこれらのデバイスを同時に製造することができる。] [0033] 可撓性支持体上の広い領域にわたるパターンの正確な重ね合わせは、カラーコード化マスクの使用によって可能になる。カラーコード化マスクは、支持体の直上に、分光増感されたフォトレジストと組み合わせて作製される。カラーコード化マスクは、システムのパターニング情報のすべてまたは大半を、1つの構造体中に、または複数の部分に含むことがある。次に、透明な電子材料を層ごとに堆積させる。分光増感された光パターン化可能な層はマルチカラーマスクを通して選択的に露光され、鉛直方向にマルチカラーマスクと位置合わせされた支持体の表側に光パターンを形成する。電気的活性層または機能層のパターニングは、ゲート、誘電性層、半導体層およびソース/ドレイン層をパターン化するためにエッチング、リフトオフまたは選択的堆積法を使用して達成される。マルチカラーマスクは基材の一部であり、活性層の側にのみ形成されるか、または基材の両側に形成することができる。マルチカラーマスクは、1つのプロセスにおけるすべての層に関するパターン情報を含むことができる。本発明を使用しての作製は完全に自己整合的であることができ、支持体の寸法変化、ウェブの織り方、搬送エラーに由来する致命的な重ね合わせのエラーを回避できる。] [0034] 本発明の一実施態様では、マルチカラーマスク全体が最終的なデバイスの一部として残る。本発明の別の一実施態様では、マルチカラーマスクの第1の部分だけが最終的なデバイスの一部として残る。これらの実施態様は、図面を参照してよりよく理解されるであろう。] [0035] 図面と以下の説明により本発明のマスキングスキームを説明する。ここでの説明の代表例は、透明な機能層をパターン化するのに、異なる色吸収材料からなる3つのマスキング層を用いるとともに、着色光に対する感受性のある光パターン化可能な材料を使用する。図面は本発明の説明を目的としたものであり、限定的なものであると見なされるべきではない。2つのマスキング層からなるマルチカラーマスクと、3つよりも多くのマスキング層からなるマルチカラーマスクは、本発明の別の実施態様である。さらに、図は、説明を分かりやすくするために、別個の層としてマルチカラーマスクのカラーパターンを示している。本発明の他の実施態様では、カラーパターンの全てが1つの層中にあり、かかる態様もこの開示で図を参照して容易に理解できるであろう。さらに、複数であるが全部ではないカラーパターンが1つの層中にあることも本発明の範囲内である。] [0036] 露光に用いられる光は、パンクロ光でも、着色光でもよい。パンクロ光は、可視スペクトル全体にわたっていくらかのスペクトル強度を有する光を意味する。パンクロ光は、当業者によって複数の色を含む光であると見なされるはずである。着色光は、一般的に、特定のスペクトル領域で強度が大きいが、他の領域では強度がより低い光を意味する。着色光は、最大強度の波長(λmax)およびFWHM(最大値の半値幅)によって、またはバンドパスによって記述することができる。光が着色光であると見なされる場合は、所定のスペクトル領域で最大強度に対する最低強度の比が20%未満、好ましくは10%未満であるべきである。] [0037] ここで図面を参照すると、図1〜図3Aは、3つのマスク層のパターンを示す。図1および図1Aは、透明な支持体(12)上の青色吸収体(14)のパターンとしての第1のマスク層のパターンを示す。図2および図2Aは、透明な支持体(12)上の緑色吸収体(18)のパターンとしての第2のマスク層のパターンを示す。図3および図3Aは、透明な支持体(12)上の赤色吸収体(16)のパターンとしての第3のマスク層のパターンを示す。図4および図4Aは、支持体材料上で層状構造体になってマルチカラーマスク(10)を形成している各色吸収体層(14、16、18)から構成される製品11を示す。この実施態様の重要な1つの特徴は、マルチカラーマスクが、1つの構造体中に、システムのためのパターニング情報の大半またはすべてをカラーコード化形態で含むことである。これは重要である。なぜなら、支持体(12)を含む製品全体が、製造ステップとコーティングステップの間にさまざまな温度処理、圧力処理、溶剤処理および水分処理にさらされることがあるため、支持体の寸法が当然変動(収縮や熱膨張など)するからである。ウェブ搬送システムは支持体に張力を加えるため、寸法不安定性ももたらす。実際、最低コストであるために潜在的に最も安価な支持体材料は、寸法不安定性の程度がより大きくなる。例えばポリエステルフィルムは、熱膨張係数が0.0018%/℃であるため、5℃変化すると1メートルにつき90μmの寸法変化をもたらし得る。マルチカラーマスク要素(10)を設ける場合には、水分による膨張と熱膨張の効果が累積して致命的なアライメントエラーにつながるとは限らない。単純に、パターニング情報は、支持体に取り付けられた色吸収層に含まれるため、支持体の収縮または膨張の際に固定鉛直方向アライメントで残り、支持体の寸法変化の影響を受けない。] 図1 図1A 図2 図2A 図3 図3A 図4 図4A [0038] 図5A〜図7Dは、マルチカラーマスク(10)の特定の色吸収体パターンと位置合わせされた光パターン化可能な材料の選択的パターン形成方法を示す。形成されるべき特定のパターンは、光パターン化可能なフィルムの感度分布を調節することによって選択される。青色光、緑色光または赤色光に対して感度を有する光パターン化可能な層(22)をマルチカラーマスク上にコーティングする。マルチカラーマスクを通してこの光パターン化可能な層を露光する。マルチカラーマスクの色吸収体は照射光を選択的に透過するため、光パターン化可能な層はあるパターンの着色光に露光される。例えばシアンマスクは赤色光を吸収するが、青色光および緑色光を透過する。同様に、マゼンタマスクは、緑色光を吸収するが、赤色光および青色光を透過し、イエローマスクは、青色光を吸収するが、赤色光および緑色光を透過する。したがって、このような各マスクの特性を組み合わせることによって、いろいろなパターンの選択的透過光を提供するようにマルチカラーマスクを構成することができる。好ましい一実施態様では、光パターン化可能な層の感度分布は、マルチカラーマスク(10)で使用される色吸収材料のうちの1つの吸収スペクトル中に完全に含まれ、マルチカラーマスク(10)の他の色吸収材料の吸収スペクトルからは完全に分離される。本発明の好ましい一実施態様では、光パターン化可能な層は、重合可能な化合物と、着色光の特定の波長にだけ応答する光開始剤を含む。光開始剤が着色光を吸収することで光重合反応が始まる。光パターン化可能な層は、ポリマーバインダー、充填剤、顔料、界面活性剤、接着調整剤、酸化防止剤、補助開始剤、連鎖移動剤などのさらなる成分を含むことができる。光パターン化可能な層の感度分布を変える簡単な1つの方法は、光開始剤の特性を使用するものである。照射光のスペクトル分布は、色吸収材料の望まない吸収からの効果および/または光パターン化可能な層の望まない感度からの効果が最低限に抑えられるように、特別に選択することができる。露光後、光パターン化可能な層を現像する。残るパターンは、使用する光パターン化可能な材料のタイプに応じて、マスク層のポジ画像またはマスク層のネガ画像である。図5A〜図7Dは、光硬化可能な層、またはネガ型の光パターン化可能な層の使用を示す。] 図5A 図5B 図5C 図5D 図6A 図6B 図6C 図6D 図7A 図7B [0039] 図5A〜図5Dは、マルチカラーマスクの青色吸収体パターンと位置合わせされた材料のパターンを選択的に形成する方法を示す。ここで図5Aおよび図5Bを参照すると、青色光パターン化可能層(22)でコーティングされていて青色光を含む光源で露光されるマルチカラーマスク(10)の概略平面図と概略断面図が示されている。この光源は、白色光またはパンクロ光光源であることができる。この実施態様では、光パターン化可能な層の光パターン化可能な材料はネガ型である。図5Cおよび図5Dは、図5Aからの青色硬化性フィルムの露光後に得られる構造体の概略平面図および概略断面図を示す。ここでは、青色硬化性材料(24)のパターンが、マルチカラーマスク(10)の青色吸収体パターン(14)と位置合わせされた状態で形成されている。] 図5A 図5B 図5C 図5D [0040] 図6A〜図6Dは、マルチカラーマスクの緑色吸収体パターンと位置合わせされた材料パターンを選択的に形成する方法を示す。図6Aおよび図6Bは、緑色光パターン化可能層(30)でコーティングされ緑色光を含む光源で露光されたマルチカラーマスク(10)の概略平面図および概略断面図を示す。光源は白色光またはパンクロ光光源であることができる。この実施態様において、この光パターン化可能な層の光パターン化可能な材料はネガ型である。図6Cおよび図6Dは、図6Aからの緑色硬化性フィルムの露光後に得られる構造体の概略平面図および概略断面図を示す。ここでは、緑色硬化材料(32)のパターンが、マルチカラーマスク(10)の緑色吸収体パターン(18)と位置合わせされた状態で形成されている。] 図6A 図6B 図6C 図6D [0041] 図7A〜図7Dは、マルチカラーマスクの赤色吸収体パターンと位置合わせされた材料のパターンを選択的に形成する方法を示す。図7Aおよび図7Bは、赤色硬化性フィルム(38)でコーティングされ赤色光を含む光源で露光されたマルチカラーマスク(10)の概略平面図および概略断面図を示す。光源は白色光またはパンクロ光光源であることができる。この実施態様において、光パターン化可能な層の光パターン化可能な材料はネガ型である。図7Cおよび図7Dは、図7Aからの赤色硬化性フィルムの露光後に得られる構造体の概略平面図および概略断面図を示す。ここでは、赤色硬化性材料(40)のパターンが、マルチカラーマスク(10)の赤色吸収体パターン(16)と位置合わせされた状態で形成されている。] 図7A 図7B 図7C 図7D [0042] 図8A〜図8Hは、マルチカラーマスクを通して当てる光の色を変化させるとともにパンクロ光で硬化するフィルム44を用いることによって、3つの異なるパターン化構造体を選択的に形成する方法を示す。パンクロ光硬化性フィルムを調製することができ、例えば、重合可能な化合物と、赤色応答光開始剤、緑色応答光開始剤、青色応答光開始剤の混合物とを含むパンクロ光硬化性フィルムを調製することができる。パンクロ光硬化フィルムを本発明の方法で用いる場合には、露光の分光エネルギー分布を調節することで、形成しようとする特定のパターンが選択される。したがって、目的とするパターンのための色吸収材料の吸収スペクトルは、露光波長と一致していなければならない。図8A〜図8Hは、本発明の別の一実施態様の説明にも役立つ。マルチカラーマスク10は、必要に応じて、最上面に透明なコーティング50を有していてもよい。この透明なコーティング50は、絶縁特性、平滑化特性、平坦化特性や、これら以外の特性を備えることができる。これらの特性により、マルチカラーマスク10の上に形成されることになる最終的なデバイスの性能が向上する。図8A〜図8Hは、ネガ型の光パターン化可能な材料を用いた本発明を示す。当業者であれば、本発明でポジ型の材料も使用できることを理解するであろう。図8Aおよび図8Bは、パンクロ光での光パターン化可能なフィルム(44)でコーティングされたマルチカラーマスク(10)の概略平面図および概略断面図を示す。] 図8A 図8B 図8C 図8D 図8E 図8F 図8G 図8H [0043] 図8Cおよび図8Dは、パンクロ光で光パターン化可能な図8Aからのフィルム(44)に青色光を当ててから現像した後に得られる構造体の概略平面図および概略断面図を示す。ここでは、パンクロ光でパターン化可能な材料(46)が硬化したパターンが、マルチカラーマスク(10)の青色吸収体パターン(14)と位置合わせされた状態で形成されている。] 図8A 図8C 図8D [0044] 図8Eおよび図8Fは、パンクロ光での光パターニングが可能な図8Aからのフィルム(44)に緑色光を当ててから現像した後に得られる構造体の概略平面図および概略断面図を示す。ここでは、パンクロ光でのパターニングが可能な材料(46)が硬化したパターンが、マルチカラーマスク(10)の緑色吸収体パターン(18)と位置合わせされた状態で形成されている。] 図8A 図8E 図8F [0045] 図8Gおよび図8Hは、パンクロ光で光パターン化可能な図8Aからのフィルム(44)に赤色光を当ててから現像した後に得られる構造体の概略平面図および概略断面図を示す。ここでは、パンクロ光でのパターニングが可能な材料(46)が硬化したパターンが、マルチカラーマスク(10)の赤色吸収体パターン(16)と位置合わせされた状態で形成されている。当てる光の色を単に変えることによって図8C〜図8Hに示したパターンの組み合わせが可能であることが容易に理解されよう(すなわち青色+緑色の光を当てると、図8Cおよび図8Eに示した両方の斜線領域(46)が硬化する)。] 図8A 図8C 図8D 図8E 図8F 図8G 図8H [0046] 本発明の重要な1つの特徴は、マルチカラーマスクのカラーパターンのうちの1つを使用して、マルチカラーマスクの少なくとも一部の上に機能材料の位置あわせされたパターンを形成できることである。多数の方法を使用してこのパターニングを行なうことができる。したがって機能性材料と光パターン化可能な材料の両方をマルチカラーマスクに適用し、着色光を用いてパターニングする。使用可能な機能性材料の一般的な部類として、導体、誘電体または絶縁体、半導体が挙げられる。照射光のスペクトル分布は、それまでに適用されパターン化されたすべての層の透過率によって変化する。ここでの議論では、マルチカラーマスク(10)は、光硬化可能なフィルムを除き、パターン化された構造体のすべての色吸収部分を含むと定義される。着色光を用いて光パターニングする図5A〜図8Hを参照して上に説明した方法により、光パターン化される材料は透過率、溶解度、粘着力、機械的強度、表面の反応性または屈折率が変化するため、これらの特性をその後の製造ステップで使用することができる。本発明を使用して機能性電子材料をパターン化する特に有用な方法は、リフトオフ法、選択的エッチング法および選択的堆積法と呼ばれる。] 図5A 図5B 図5C 図5D 図6A 図6B 図6C 図6D 図7A 図7B [0047] 図9A〜図9Fは、リフトオフ式パターニング法を使用するこのシステムの実施を示す。図9Aおよび図9Bは、緑色吸収体パターン(18)と位置合わせされた光パターン化された材料(46)のパターンの概略平面図と概略断面図を示す。ここで図9Cおよび図9Dを参照すると、透明な機能性材料(48)からなる一様なコーティングが、光パターン化された材料(46)のパターンの上に適用されている。図9Eおよび図9Fはリフトオフシークエンスの最終ステップを示しており、硬化した材料(46)と、透明な機能性材料のうちでその硬化した材料の上にある部分とが除去される。これは、例えば機能性材料の下に残った硬化した材料を選択的に攻撃する材料でサンプルを処理することによって実現される。こうすると、元々光パターン化された材料が存在していなかった場所の機能性材料が残る。] 図9A 図9B 図9C 図9D 図9E 図9F [0048] 図10A〜図10Fは、選択的エッチングによるパターニング法を使用するこのシステム態様の実施を示す。図10Aおよび図10Bは、緑色吸収体パターン(18)と位置合わせされた状態の硬化した材料(46)のパターンの下に透明な機能性材料(48)からなる一様なコーティングがあるマルチカラーマスク(10)の概略平面図および概略断面図を示す。図10Cおよび図10Dは、透明な機能性材料の露光部分をエッチングプロセスにおいて除去した後のステップを示す。サンプルを、機能層を攻撃する材料または溶解する材料に曝露する。透明な機能性材料層のうちで硬化した材料(46)のパターンによって保護されている領域は、エッチングステップで除去されない。透明な機能性材料(48)のパターンは硬化した材料(46)のパターンと位置合わせされており、緑色吸収体パターン(18)とも位置合わせされている。] 図10A 図10B 図10C 図10D 図10E 図10F [0049] ここで図10Eおよび図10Fを参照すると、硬化した材料(46)のパターンが除去された後に得られる構造が示されている。これは、例えば混和性溶媒または酸素プラズマで処理することによって実現できる。] 図10E 図10F [0050] 図11A〜図11Fは、選択的堆積パターニング法をマルチカラーマスクと組み合わせて用いるこのシステムの実施を示す。液体および気相化学供給の両方を用いる多くの堆積方法を、特定の領域にだけ材料を選択的に堆積させる方式で実施するように調整できる。図11Aおよび図11Bは、緑色吸収体パターン(18)と位置合わせされた硬化した材料(46)のパターンを有するマルチカラーマスク(10)を示す。図11Cおよび図11Dは、支持体(12)のうちで硬化した材料(46)のパターンで覆われていない領域に透明な機能性材料(48)が選択的に堆積された後のステップを示す。ここで図11Eおよび図11Fを参照すると次のステップが示されており、ここでは、残った硬化した材料を攻撃するために全体を処理することにより、硬化した材料(46)のパターンが除去される。透明な機能性材料(48)のパターンは、緑色吸収体パターン(18)と位置合わせされている。] 図11A 図11B 図11C 図11D 図11E 図11F [0051] 図12A〜図14Hは、図14Gおよび図14Hに見られる多層電子デバイスを構成できるようにする可能な連続した露光ステップ、処理ステップおよび堆積ステップを示す。] 図12A 図12B 図12C 図12D 図12E 図12F 図12G 図12H 図13A 図13B [0052] 図12A〜図12Hは、青色光パターン化可能なコーティングおよび選択的エッチング法を使用して電子デバイスの第1の透明な層を得るためのコーティングステップおよびパターニングステップの一実施態様を示す。図12Aおよび図12Bは、第1の透明な機能性材料(20)と青色光パターン化可能材料(22)でコーティングされたマルチカラーマスク(10)を示す。この構造体に、青色光を含む光源の光を当てる。例として、機能性材料(20)は、透明な導電性酸化物材料(ITOや、アルミニウムをドープされたZnOなど)であることができる。この構造体における光パターン化可能なコーティング(22)は青色光に対してだけ感受性を有するため、光源は、白色光光源、または青色光を含む着色光光源であることができる。] 図12A 図12B 図12C 図12D 図12E 図12F 図12G 図12H [0053] ここで図12Cおよび図12Dを参照すると、露光された光パターン化可能な青色フィルムを現像した後に得られる構造が示されており、ここではマルチカラーマスク(10)の青色吸収体パターン(14)と位置合わせされた青色硬化材料(24)のパターンが形成されている。図12Eおよび図12Fはエッチングステップを示しており、ここでは透明な機能性材料(20)のうちで露光部分が例えば酸性浴の中で除去されて、マルチカラーマスク(10)の青色吸収体パターン(14)と位置合わせされた透明な機能性材料(26)のパターンが形成されている。図12Gおよび図12Hは、青色硬化材料(24)のパターンが例えば酸素プラズマ処理を使用して除去された後の図12Eの構造を示す。] 図12C 図12D 図12E 図12F 図12G 図12H [0054] 図13A〜図13Hは、緑色硬化性コーティングを使用して電子デバイスの第2の透明な層を得るための、選択的エッチング法を使用して、コーティングおよびパターニングステップを示す。代わりに、第2の透明な層は、選択的堆積法、リフトオフ法または光硬化法でパターニングすることもできる。図13Aおよび図13Bは、透明な機能性材料の一様な層(28)と緑色光パターン化可能層(30)でコーティングされた第1のパターン化された透明層とともに、マルチカラーマスク(10)を示す。この構造体に、緑色光を含む光源の光を当てる。例として、透明な機能性材料(28)は、誘電性材料(例えば酸化アルミニウムなど)または半導体層(例えば酸化亜鉛など)であることができる。この材料は、アニーリングステップにおいて変換されて電気的機能材料を形成する誘電性または半導電性層の前駆体であることができる。複数の透明な機能層からなる多層は、このステップでコーティングすることができる。例として、誘電性材料からなる透明なコーティングを最初に適用した後、半導体材料からなる第2の透明なコーティングを適用することができる。図13Aおよび図13Bに示した光パターン化可能なコーティング(30)は緑色光にだけ感受性を有するため、光源は、白色光光源、または緑色光を含む着色光光源であることができる。図13Cおよび図13Dは、図13Aからの露光された緑色光パターン化可能な材料(30)を現像した後に得られる構造を示しており、ここではマルチカラーマスク(10)の緑色吸収体パターン(18)と位置合わせされた緑色硬化材料(32)のパターンが形成されている。] 図13A 図13B 図13C 図13D 図13E 図13F 図13G 図13H [0055] ここで図13Eおよび図13Fを参照すると、透明な機能性材料(28)の露光部分をエッチングステップで除去した後の図13Cの構造が示されており、ここではマルチカラーマスク(10)の緑色吸収体パターン(18)と位置合わせされた透明な機能性材料のパターン(34)が形成されている。図13Gおよび図13Hは、硬化した緑色材料(32)のパターンが例えば酸素プラズマ処理を使用して除去された後の図13Eの構造を示す。] 図13C 図13E 図13F 図13G 図13H [0056] 図14A〜図14Hは、赤色硬化性コーティングを使用して電子デバイスの第3の透明な層を得るための、選択的エッチング法を使用して、コーティングおよびパターニングするステップを示す。代わりに、第3の透明な層は、選択的堆積法、リフトオフ法または光硬化法でパターニングすることもできる。図14Aおよび図14Bは、透明な機能性材料(36)からなる一様な層および光パターン化可能な赤色材料(38)でコーティングされた第1および第2のパターン化された透明な層とともに、マルチカラーマスク(10)を示す。この構造体に、赤色光を含む光源の光を当てる。例として、透明な機能性材料(36)は、インジウム−スズ酸化物または銀ナノ粒子からなる層であることができる。この構造体における光パターン化可能なコーティング(38)は赤色光に対してだけ感受性を有するため、光源としては、白色光を発するもの、または赤色光を含む着色光源が可能である。図14Cおよび図14Dは、露光された赤色光パターン化可能な材料(38)を現像した後に得られる構造を示しており、ここではマルチカラーマスク(10)の赤色吸収体パターン(16)と位置合わせされた赤色硬化材料(40)のパターンが形成されている。ここで図14Eおよび図14Fを参照すると、透明な機能性材料(36)のうちで露光部分をエッチングステップで除去した後の図14Cの構造が示されており、ここではマルチカラーマスク(10)の赤色吸収体パターン(16)と位置合わせされた透明な機能性材料のパターン(42)が形成されている。図14Gおよび図14Hは、硬化した赤色材料(40)のパターンが除去された後の図14Eの構造を示す。この多層構造では、透明な機能性材料(26)のパターンは、マルチカラーマスク(10)の青色吸収体パターン(14)と位置が合わせされている。透明な機能性材料(34)のパターンは、マルチカラーマスク(10)の緑色吸収体パターン(18)と位置が合わせされている。透明な機能性材料(42)のパターンは、マルチカラーマスク(10)の赤色吸収体パターン(16)と位置合わせされている。] 図14A 図14B 図14C 図14D 図14E 図14F 図14G 図14H [0057] 図15Aおよび図15Bは、本発明によるマルチカラーマスク10の別の構成を示す。これらの実施態様では、マルチカラーマスク10は、基材の第1の側に形成された第1のマスク部分120と、基材の裏側に形成された第2のマスク部分122から構成される。この別の構成は、マルチカラーマスクの一部を除去できるという利点を有する。第1のマスク部分120は最終的なデバイスで残るのに対し、第2のマスク部分122は、最終的なデバイスが完成した後に除去することができる。これは、透明な基材を通して見るディスプレイ装置において特に有用であろう。これらのマルチカラーマスク構造の使用法は、これまでの図面を参照すると容易に理解できるはずである。] 図15A 図15B [0058] 図16Aおよび図16Bは、図14Gおよび図14Hと同様の図であり、基材の第1の側に形成された第1のマスク部分120と、基材の裏側に形成された第2のマスク部分122とを有するマルチカラーマスクを用いて形成された完成デバイスを示す。図16Bは、第2のマスク部分を除去する追加ステップの後の完成デバイスを示す。] 図14G 図14H 図16A 図16B [0059] 本発明の方法の重要な1つの側面は、マルチカラーマスクが、1つの構造中に、システムのパターニング情報の大半またはすべてを含みうることである。このマルチカラーマスクは、所望の色を含む画像を、予定する用途にとって十分な精度と十分なレジストレーションで生成させる任意の方法で製造することができる。] [0060] マルチカラーマスクに含まれる異なる色吸収体は、逐次的に、または同時に堆積させ、多くの方法でパターニングすることができる。多層マスクを製造する1つの方法は、適切なスペクトル特性を有する染料または顔料を含むインクを用いてマスクを印刷するというものである、印刷に使用されるインクはいかなる一般的な配合物であることが可能であり、典型的には着色材料をビヒクルまたは溶媒、バインダー、界面活性剤とともに含む。このような多色印刷システムの例は、インクジェット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセットリソグラフィ、スクリーン印刷またはステンシル印刷、凸版印刷である。支持体上に様々な色吸収層を生成させるために、カラーサーモグラフィ印刷を使用できる。サーモクロミック化合物、漂白可能な染料、熱分解可能な化合物、化学的発色剤を用いて支持体上に様々な色吸収層パターンを生成することができる。異なる色吸収体は、レーザーまたは熱転写法を使用してドナーシートから支持体に適用することができる。代わりに、色吸収パターンは、アブレーション記録法によって支持体の上に生成することができる。] [0061] 特に有用な色吸収体は、可視帯域の選択された部分に吸収極大があり、残りの部分に透過極大がある材料である。マルチカラーマスクで用いるには、いわゆるブロックタイプの染料とカットオフフィルタ材料が理想的である。異なる色吸収体は、任意の順番で適用すること、またはバインダー中に分散させて単一の層中に組み込むことができる。必要に応じて、色吸収材料を適用する前に、支持体の裏側に色吸収材料のための受容層をコーティングすることができる。] [0062] 多層マスクに含まれる異なる色吸収体は、例えば着色した光硬化可能なコーティング(顔料含有または染料含有フォトレジストなど)を用いて、フォトリソグラフィ法によって形成できる。] [0063] 主たる基材上へのその後の複製のために再使用可能なマスター画像を生成することが、特に便利で費用効果が高いであろう。この実施態様では、マスターマスク画像を非常に高い精度および分解能で生成させる。これは、上記の任意の技術を使用して実現できる。これは、非常に高品質のマスター画像を生成することを可能にするフォトリソグラフィ法で実現することが好ましい。色吸収層間での非常に正確な鉛直方向アライメントを達成するために、堅固な透明な基材上にマスター画像を生成することがより一層好ましいであろう。マスターカラー画像に含まれる色情報は、色複製法または色コピー法を使用して主要な基材の上に再現することができる。ネガ型の複製法の場合、マスターカラー画像をマルチカラーマスクのネガコピーとして提供することになろう。] [0064] 大面積の電子デバイスを製造するための従来のフォトリソグラフィ法では、非常に広い面積にわたって優れたアライメントが実現されねばならない。上記のマスター複製法では、マスターは以前よりもかなり小さくできるためにより製造しやすいが、その場合にはより広い面積をカバーするために最終的な基材の上に複製パターンにして複製することができる。従来のフォトリソグラフィ法では、個々のマスク層のためにこのステッピング法が使用されるが、この方法では、ステッピング操作において優れたアライメントが相変わらず必要とされる。本発明の方法では、個々の複製の位置にかなりの許容誤差が存在していてもよい。というのも、それぞれの複製が、多層パターンに必要な情報をすべて含むからである。] [0065] 感光性材料を用いたカラー画像捕獲法によってマスターカラー画像を再現することができる。感光性層は、多色光パターンを捕獲できる任意の材料セットで構成することができ、その後、それを処理または現像してカラーパターンを生成させる。このような多色画像捕獲材料の例は、カラーネガ写真画像形成層、カラーリバーサル写真画像形成層、カラーフォトサーモグラフィー画像形成層、サイカラー(登録商標)画像形成層、拡散転写カラー写真画像形成層(カラーインスタントフィルム)、カラーピクトグラフィーフィルムである。あるいはカラー複製またはコピー法、例えばカラー電子写真法などを使用してマスターカラー画像を主要な基材の上に再現することもできる。] [0066] マルチカラーマスクを別の材料ロールの表面に製造した後、基材に積層することができる。積層は、マスクの画像側が基材と向かい合うようになされることと、マスク画像がパターニングされる機能層にできるだけ近いことが好ましい。マスクの一部が基材の裏側にある実施態様では、積層は、マスク画像が基材にできるだけ近くなるようになされねばならない。] [0067] 光学的観点から、マルチカラーマスクの色吸収層上に主要な支持体層を直接コーティングすることが特に有利であろう。この実施態様では、色吸収層をキャリア支持体ロール上でパターニングした後、主要な支持体層を色吸収層の上に直接キャストすることができる。] [0068] 代わりに、色吸収層を独立した(ドナー)材料ロール上でパターニングした後、すべての色吸収層を単一のステップでドナーロールから主要な基材上に転写することができる。] [0069] マルチカラーマスク層は、障壁層によって電子的活性層から隔てることができる。用途に応じ、薄い支持体の裏側にカラー層を配置し、製造プロセスの終わりにそのカラー層を漂白すること、または除去することが好ましい。こうすることで、活性デバイス層に関する平坦さおよび汚染の問題が生じない。上に指摘したように、デバイスによっては、基材のデバイス側にマルチカラーマスクの一部があり、除去できるように裏側に一部があると有利である。従って、遠隔露光されたフォトレジスト層に関する解像度限界を理解することが重要である。このタイプの露光は、従来のフォトリソグラフィでは近接露光と呼ばれている。近接モードでは、マスクはウエハと接触しないため、屈折効果に起因する解像度の損失がない。このいわゆる近接印刷モードにおける解像度に関する有用な議論を、A.Reiserによる「Photoreactive Polymers:The Science and Technology of Resists(光反応性ポリマー:レジストの科学および技術)」、Wiley−Interscience, John Wiley & Sons,1989,第234〜246頁に見出すことができる。] [0070] 近接印刷における屈折効果は、マスクの表面における最小フィーチャーギャップを下記式(1):] [0071] ] [0072] に表されるように制限する。ただし、Wminはマスク上の最小フィーチャーギャップであり、λは露光波長であり、Sはマスクとウエハの間の分離距離である。同様に、最小ライン/ギャップ周期は以下の関係式:] [0073] ] [0074] で与えられる。ここで、bminは最小ライン/ギャップ周期であり、λは露光波長であり、sはマスクとウエハの間の分離距離であり、zはレジストの厚さである。] [0075] これらのモデルは、可撓性支持体に典型的な100μmでさえ、露光波長に応じて6〜8μmのフィーチャーが解像可能であることを示す。100μmの距離でも、ライン/ギャップの周期性が9〜12μmの範囲内であれば、露光波長に応じて解像可能であるはずである。表側のマスキングの場合には、障壁の厚さも容易に変えることができる。表Aでは、式(1)と(2)を用いて最小フィーチャーサイズと周期性をマスクとレジストの間の距離の関数として予測した。露光に365nmまたは650nmの光を用いた例を可視スペクトルの両端の代表例として示す。] [0076] ] [0077] これらのモデルに基づき、最終的なデバイスの解像度および透明度の条件を満たすマルチカラーマスクを設計することができる。] [0078] 多くのポリマーは光への暴露によってその特性を変化させることができるため、多くの典型的な感光性ポリマーは、UV光および遠UV光に対してだけ感光性を有する。本発明のための光パターン化可能な材料は、可視光に対する感光性にすることが好ましい。] [0079] 可視光により活性化されるさまざまな光重合系が開発されている。紫外線(UV)で硬化して可視光で光パターニングすることが可能な材料に関する有用な議論を、A.Reiserによる「Photoreactive Polymers:The Science and Technology of Resists(光反応性ポリマー:レジストの科学および技術)」、Wiley−Interscience,John Wiley & Sons,1989,第102〜129頁に見いだすことができる。その中に引用されているFraidらによる米国特許第4,859,572号には、可視光を用いて有機成分を硬化させて画像パターンを生成させることに基づく写真イメージングシステムが記載されている。この参考文献には、本発明による方法の硬化可能な層で使用するための適切なさまざまな可視光感受性の光開始剤、モノマーおよびフィルム形成ガイドラインが記載されている。] [0080] 可視光に対する感受性は、重合可能な化合物を光重合開始剤とともに用いることによって実現できる。本発明の好ましい一実施態様では、感光性レジストは、末端に少なくとも1つ、好ましくは2つ以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物の中から選択された重合可能な化合物を含む。かかる化合物は産業界でよく知られており、特別な制限なしに本発明で使用できる。かかる化合物は、例えば、モノマー、プレポリマー(すなわち二量体、三量体)、オリゴマーや、これらの混合物、これらのコポリマーの形態をとる。モノマーとそのコポリマーの例として、不飽和カルボン酸(例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)、並びにそれらのエステルおよびアミドを挙げることができる。不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物のエステルと、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物のアミドを用いることが好ましい。さらに、不飽和カルボン酸エステルおよび求核性置換基、例えばヒドロキシル基、アミノ基およびメルカプト基などを有するアミドと、単官能性または多官能性のイソシアネートおよびエポキシとの付加反応生成物や、これらの化合物と単官能性または多官能性のカルボン酸との脱水縮合反応生成物も使用することが好ましい。不飽和カルボン酸エステル、および求電子性置換基、例えばイソシアナト基およびエポキシ基などを有するアミドと、単官能性または多官能性のアルコール、アミンおよびチオールとの付加反応生成物と、不飽和カルボン酸エステルと、放出可能な置換基(ハロゲン基、トシルオキシ基など)を有するアミドと、単官能性または多官能性のアルコール、アミンおよびチオールとの置換反応生成物も使用することが好ましい。別の例として、上記の不飽和カルボン酸が不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニル、エーテルなどで置換された化合物も使用できる。] [0081] 脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸のエステルモノマーの具体例としては、アクリレートとしては、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリトリトールジアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールジアクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマーなどが挙げられる。メタクリレートとして、例としては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリトリトールジメタクリレート、ペンタエリトリトールトリメタクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリトリトールジメタクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス[p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシ−プロポキシ)フェニル]ジメチルメタン、ビス[p−(3−メタクリルオキシエトキシ)フェニル]ジメチルメタンなどが挙げられる。イタコネートとして、例としては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリトリトールジイタコネート、およびソルビトールテトライタコネートなどが挙げられる。クロトネートとして、例としては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリトリトールジクロトネート、およびソルビトールテトラクロトネートなどが挙げられる。イソクロトネートとして、例としては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリトリトールジイソクロトネート、およびソルビトールテトライソクロトネートなどが挙げられる。マレエートとして、例としては、エチレングリコールジマレエート、トリエチレングリコールジマレエート、ペンタエリトリトールジマレエート、およびソルビトールテトラマレエートなどが挙げられる。さらに、上記エステルモノマーの混合物も使用できる。さらに、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸のアミドモノマーの具体例として、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、1,6−ヘキサンメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリス−アクリルアミド、キシレンビス−アクリルアミド、キシレンビス−メタクリルアミドなどが挙げられる。] [0082] さらに、イソシアネートとヒドロキシル基の付加反応によって得られるウレタンベースの付加重合可能な化合物も、本発明において好ましく使用される。1つの具体例は、一分子中に2つ以上の重合可能なビニル基を有するビニルウレタン化合物である。この化合物は、以下の一般式(V): CH2=C(R)COOCH2CH(R’)OH (ここで、RおよびR'は、それぞれHまたはCH3を表わす)によって表わされるヒドロキシル基を有するビニルモノマーを、一分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に付加させることによって得られる。] [0083] 他の例として、多官能性のアクリレートおよびメタクリレート(ポリエステルアクリレートなど)と、エポキシ樹脂を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られるエポキシアクリレートが挙げられる。さらに、サートマー社(Sartomer Company Inc.)のサートマー製品カタログ(1999年)に掲載されている光硬化性のモノマーおよびオリゴマーも使用できる。] [0084] 感光性材料の最終的な設計特性に応じ、所望の構造および量を有する適切な付加重合可能な化合物、または付加重合可能な化合物の組み合わせを使用できる。例えば条件は、以下の観点から選択される。感光スピードの点では、1分子当たり多数の不飽和基を含む構造が好ましく、多くの場合に2官能性またはより多くの官能基が好ましい。画像部分の強度、すなわち硬化したフィルムの強度の増大の点では、三官能性またはより多くの官能基が好ましい。異なる数の官能基および異なる重合可能な基(例えばアクリレート化合物、メタクリレート化合物、スチレン化合物、ビニルエーテル化合物)を組み合わせて感光性および強度の両方を制御することが有効である。分子量が大きな化合物、または高い疎水性を有する化合物は、感光スピードおよびフィルム強度が優れているが、現像スピードおよび現像溶液中での沈殿の点で好ましくないことがある。付加重合可能な化合物の選択および使用は、光重合組成物に含まれる他の成分(例えばバインダーポリマー、開始剤、機能性材料など)との適合性に関する重要な因子である。例えば適合性は、純度の低い化合物を用いることによって、または2種類以上の化合物を組み合わせて用いることによって改善できる場合がある。さらに、支持体、機能性材料およびオーバーコートの接着特性を改善する目的で、特定の構造を有する化合物を選択することもできる。光重合組成物に含まれる付加重合可能な化合物の化合物比に関しては、量が多くなるほど感度がより高くなる。しかし量が多くなりすぎると不都合な相分離が起こる可能性がある。これは、製造プロセスにおいて重合組成物の粘着性(例えば感光性材料成分の移送および接着から生じる製造欠陥)と現像溶液からの沈殿が原因で起こる問題である。付加重合可能な化合物は、単独で、または2種類以上を組み合わせて使用することができる。さらに、適切な構造、配合比および付加重合可能な化合物の添加量は、酸素が原因の重合障害の程度、解像度、かぶり特性、屈折率変化、表面への付着を考慮して任意に選択することができる。さらに、アンダーコーティングおよびオーバーコーティングの層構成およびコーティング法は状況に応じて行うことができる。] [0085] 光パターン化可能な層のフィルム形成成分の一部を構成できる有機ポリマーバインダーとしては、(1)ポリエステル(テレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、アジピン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸をベースとしたものが含まれる);(2)ナイロンまたはポリアミド;(3)セルロースエーテルとセルロースエステル;(4)ポリアルデヒド;(5)高分子量エチレンオキシドポリマー(例えば質量平均分子量が4000〜4,000,000のポリ(エチレングリコール));(6)ポリウレタン;(7)ポリカーボネート;(8)合成ゴム(例えばブタジエンのホモポリマーとコポリマー);(9)エチレン系不飽和を含むモノマーから形成されるホモポリマーおよびコポリマー、例えばさまざまなエチレン系不飽和モノマーのうちの任意のものの重合した形態、例えばポリアルキレンなど(例えばポリエチレンとポリプロピレン);ポリ(ビニルアルコール);ポリスチレン;ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(アクリル酸エステル)、ポリ(メタクリル酸エステル)(例えばポリ(メチルメタクリレート)とポリ(エチルアクリレート))と、これらのさまざまなコポリマーなどがある。重合可能な化合物とポリマーバインダーは、広い範囲の割合で一緒に使用することができ、例えば重合可能な化合物がフィルム形成成分の3〜97質量%の範囲であり、ポリマーバインダーがフィルム形成成分の97〜3質量%の範囲であることができる。ポリマーバインダーは独立したものであることが好ましいが、ポリマーバインダーは光パターン化可能なフィルムの本質的な部分ではないため、重合可能な化合物そのものがポリマーである場合にはたいてい省略される。] [0086] 上に説明したイメージングシステムで使用するためさまざまな光開始剤を選択することができる。好ましい光開始剤は有機染料からなる。] [0087] 使用する有機染料の量は、光重合組成物の合計量を基準にして0.1〜5質量%の範囲が好ましく、0.2〜3質量%がより好ましい。] [0088] 本発明の光開始剤として使用される有機染料は、最大吸収波長が300〜1000nmの範囲に入る公知の化合物の中から選択されることが好ましい。大きな感度を実現できるようにするには、上に説明したマルチカラーマスクの対応する色吸収体料の吸収スペクトルと重なる吸収スペクトルを有する望ましい染料を選択し、場合によっては吸収スペクトルが使用する光源と一致するように調節するとよい。また、光への画像様露光のために、適切な光源、例えば青、緑、赤、赤外のLED(発光ダイオード)、固体レーザー、OLED(有機発光ダイオード)、レーザーなどを選択することもできる。] [0089] 光開始剤となる有機染料の具体例としては、3−ケトクマリン化合物、チオピリリウム塩、ナフトチアゾールメロシアニン化合物、メロシアニン化合物、チオバルビツール酸を含むメロシアニン染料、ヘミオキサノール染料、インドレニン核を有するシアニン染料、インドレニン核を有するヘミシアニン染料、インドレニン核を有するメロシアニン染料などが挙げられる。有機染料の別の例として、「Chemistry of Functional Dyes(機能性染料の化学)」(1981年、CMCPublishing Co.,Ltd.,第393〜416頁)とColoring Materials(着色材料)(第60巻,第4号,第212〜224頁,1987年)に記載されている染料が挙げられる。これら有機染料の具体例としては、カチオン性メチン染料、カチオン性カルボニウム染料、カチオン性キノイミン染料、カチオン性インドリン染料、カチオン性スチリル染料などが挙げられる。上記の染料の例としては、ケト染料、例えばクマリン染料(ケトクマリンおよびスルホノクマリンが含まれる)、メロスチリル染料、オキソノール染料、ヘミオキソノール染料など;非ケト染料、例えば非ケトポリメチン染料、トリアリールメタン染料、キサンテン染料、アントラセン染料、ローダミン染料、アクリジン染料、アニリン染料、アゾ染料など;非ケトポリメチン染料、例えばアゾメチン染料、シアニン染料、カルボシアニン染料、ジカルボシアニン染料、トリカルボシアニン染料、ヘミシアニン染料、スチリル染料など;キノンイミン染料、例えばアジン染料、オキサジン染料、チアジン染料、キノリン染料、チアゾール染料などが挙げられる。] [0090] 光開始剤となる有機染料は、カチオン性染料およびアニオン性有機ホウ酸塩で形成されたカチオン性染料−ホウ酸塩アニオン錯体であることが好ましい。カチオン性染料は、最大吸収波長が300〜1000nmの範囲内の光を吸収し、アニオン性ホウ酸塩は、4つのR基を有し、そのうちの3つのR基は、それぞれ、置換基を含んでいてもよいアリール基を表わし、1つのR基は、アルキル基または置換アルキル基である。かかるカチオン性染料−ホウ酸塩アニオン錯体は、米国特許第5,112,752号、第5,100,755号、第5,057,393号、第4,865,942号、第4,842,980号、第4,800,149号、第4,772,530号および第4,772,541号明細書に開示されている。] [0091] カチオン性染料−ホウ酸塩アニオン錯体を本発明の光重合組成物において有機染料として使用する場合、有機ホウ酸塩を用いる必要がない。しかし、光重合感度を高めるには、有機ホウ酸塩をカチオン性染料−ホウ酸塩アニオン錯体と組み合わせて用いることが好ましい。有機染料は、単独で、または組み合わせて使用できる。] [0092] 上記のカチオン性染料−ホウ酸塩の具体例を以下に示す。しかし本発明はこれらの例に限定されないことに注意されたい。] [0093] ] [0094] ] [0095] ] [0096] ] [0097] ] [0098] ] [0099] 光開始剤は、有機ホウ酸塩と組み合わせて用いることが好ましいであろう。そのような有機ホウ酸塩は、米国特許第5,112,752号、第5,100,755号、第5,057,393号、第4,865,942号、第4,842,980号、第4,800,149号、第4,772,530号および第4,772,541号明細書に開示されている。ホウ酸塩化合物を使用する場合に本発明の光重合組成物に含まれるホウ酸塩化合物の量は、光重合組成物の合計量を基準にして0質量%〜20質量%であることが好ましい。本発明の感光性組成物に有用なホウ酸塩は、以下の一般式(I): [BR4]-Z+ で表わされる。ここに、Zは、カチオンを形成できるが感光性でない基を表わし、[BR4]-は、4つのR基を有するボレート化合物である。基Rは、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、置換アラルキル基、アルカリール基、置換アルカリール基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、脂環式基、置換脂環式基、複素環式基、置換複素環式基、ならびにこれらの誘導体の中から選択される。複数のRは互いに同じでも異なっていてもよい。さらに、これらの基のうちの2つまたは3つが、直接に、または置換基を介して互いに結合して、ホウ素含有複素環を形成してもよい。Z+は光を吸収せず、アルカリ金属、第四級アンモニウム、ピリジニウム、キノリニウム、ジアゾニウム、モルホリニウム、テトラゾリウム、アクリジニウム、ホスホニウム、スルホニウム、オキソスルホニウム、ヨードニウム、S、P、Cu、Ag、Hg、Pd、Fe、Co、Sn、Mo、Cr、Ni、AsまたはSeを表わす。] [0100] 上に説明したホウ酸塩の具体例を以下に示す。しかし、本発明はこれらの例に限定されないことに注意されたい。] [0101] ] [0102] ] [0103] ] [0104] ] [0105] ] [0106] さまざまな添加剤を光開始系とともに用いて重合速度に影響を与えることができる。例えば還元剤、例えば酸素スカベンジャー、活性水素ドナーの連鎖移動助剤などや、他の化合物を用いて重合を促進することができる。酸素スカベンジャーは自己酸化剤としても知られており、フリーラジカル連鎖プロセスにおいて酸素を消費することができる。有用な自己酸化剤の例は、N,N−ジアルキルアニリンである。好ましいN,N−ジアルキルアニリンの例は、オルト位、メタ位またはパラ位のうちの1つ以上が下記の置換基:メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、3,4−テトラメチレン、フェニル、トリフルオロメチル、アセチル、エトキシカルボニル、カルボキシ、カルボキシレート、トリメチルシリルメチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリメチルゲルマニル、トリエチルゲルマニル、トリメチルスタンニル、トリエチルスタンニル、n−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、フェノキシ、ヒドロキシ、アセチル−オキシ、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、チオ−(メルカプト−)、アセチルチオ、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードで置換されたジアルキルアニリンである。本発明において有用なN,N−ジアルキルアニリンの代表例は、4−シアノ−N,N−ジメチルアニリン、4−アセチル−N,N−ジメチルアニリン、4−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)安息香酸エチル、3−クロロ−N,N−ジメチルアニリン、4−クロロ−N,N−ジメチルアニリン、3−エトキシ−N,N−ジメチルアニリン、4−フルオロ−N,N−ジメチルアニリン、4−メチル−N,N−ジメチルアニリン、4−エトキシ−N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルチオアニシジン、4−アミノ−N,N−ジメチルアニリン、3−ヒドロキシ−N,N−ジメチルアニリン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ジアニリン、4−アセトアミド−N,N−ジメチルアニリン、2,6−ジイソプロピル−N,N−ジメチルアニリン(DIDMA)、2,6−ジエチル−N,N−ジメチルアニリン、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリン(PMA)およびp−t−ブチル−N,N−ジメチルアニリンである。] [0107] 光開始剤は、ジスルフィド共開始剤と組み合わせて用いることが好ましいであろう。有用なジスルフィドの例は、Davisらの米国特許第5,230,982号に記載されている。最も好ましいジスルフィドのうちの2つは、メルカプトベンゾチアゾ−2−イルジスルフィドおよび6−エトキシメルカプトベンゾチアゾル−2−イルジスルフィドである。さらに、チオール、チオケトン、トリハロメチル化合物、ロフィン二量体化合物、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、アジニウム塩、有機過酸化物、およびアジドは、重合促進剤として有用な化合物の例である。] [0108] 光パターン化可能なコーティングに組み込むことのできる他の添加剤として、ポリマーバインダー、充填剤、顔料、界面活性剤、付着調節剤などがある。支持体と機能層へのコーティングを容易にするため、光パターン化可能なフィルム組成物は、通常は溶剤中に分散されて溶液またはスラリーを形成した後、コーティングされ、通常は液体を加熱して蒸発させることによって除去する。この目的では、光パターン化可能なフィルムのフィルム形成成分と添加物に対して不活性な任意の溶剤を使用できる。] [0109] ポジ型の光パターン化可能な材料で本発明を実施することが好ましいであろう。例えばNewmanによる米国特許第4,708,925号(本明細書で引用)には、ノボラックフェノール樹脂と、オニウム塩と、染料増感剤とを含むポジ型の光パターン化可能な組成物が記載されている。この系では、アルカリ可溶性フェノール樹脂とオニウム塩の間に相互作用があるため、フィルムにキャストするときにアルカリ性溶剤に対して抵抗性になる。オニウム塩が光によって分解すると樹脂に対する溶解性が回復する。増感させるにしても少ししか増感させることができないキニンジアジドとは異なり、オニウム塩は、UVから赤外までという広い範囲の電磁スペクトル(280〜1100nm)で容易に増感させることができる。] [0110] オニウム塩を増感させることが知られている化合物の例は、以下の部類のものである。すなわち、ジフェニルメタン(置換ジフェニルメタンを含む)、キサンテン、アクリジン、メチンおよびポリメチン(オキソノール、シアニン、メロシアニンを含む)染料、チアゾール、チアジン、アジン、アミノケトン、ポルフィリン、着色芳香族多環炭化水素、p−置換アミノスチリル化合物、アミノトリアジルメタン、ポリアリーレン、ポリアリールポリエン、2,5−ジフェニルイソベンゾフラン、2,5−ジアリールシクロペンタジエン、ジアリールフラン、ジアリールチオフラン、ジアリールピロール、ポリアリールフェニレン、クマリン、ポリアリール−2−ピラゾリンである。増感剤を系に添加すると、その増感剤の吸収スペクトルの範囲内のあらゆる光に対してその系が感受性になる。他のポジ型系は当業者に知られている。] [0111] 光パターン化可能な層を露光したら、それを従来技術で知られている任意の手段で現像することができる。現像は、光パターン化可能な層の可溶部を除去するプロセスである。現像法は、一般的に、選択した溶媒に曝露する操作、または加熱する操作、または両者の組み合わせを含む。現像液として、露光レベルに基づいて光パターン化可能な層を選択的に除去できる適切な任意の液体が可能である。露光された光パターン化可能な層は、スプレーすること、洗い流すこと、ぬぐうこと、浸すこと、超音波処理すること、またはこれら以外の処理をすることによって選択的に除去できる。現像液は、最も簡単な形態では、光硬化フィルムをコーティングする際に溶媒として用いたのと同じ液体にすることができる。フォトレジストが最終的に除去される場所で可溶性にされず、その代わりとして特定の反応に対する感度を有するようにされる場合がある。その特定の反応が露光中に現像溶液に対して起こることで、フォトレジストを可溶化させることができる。] [0112] 光パターン化されたフィルムが最終的な製品の一部にはならないパターニングプロセスでは、そのフィルムは、ある領域をうまくパターニングするのに用いた後に除去する必要がある。この除去は、従来技術で知られている任意の手段で実現できる。手段としては、プラズマ処理(特に酸素を含むプラズマ)、溶媒をベースとしたストリッピング、機械的手段、接着手段などがある。] [0113] 多くの実施態様では、光パターン化可能な層は、単に、別の機能層のパターニングに用いる層である。しかし、光硬化層が機能層でもある状況が存在しうる。その例は、絶縁性であるために硬化可能な層を誘電体として用いる場合、または機械的特性のために硬化可能な層を構造要素(小さな壁、すなわちマイクロウォール)として用いる場合である。このように光パターン化可能な層を機能層として使用するのは上記の例に限られない。] [0114] 本発明の製品のための方法では、あるスペクトルの光を発する光源と、少なくとも2つの色記録を含んでいて、それぞれがあるスペクトルの光を吸収できるマルチカラーマスクと、あるスペクトルの光に応答できる光パターン化可能な層が必要とされる。] [0115] このシステムはいくつかのモードで機能することができる。 (1)非常に広い可視スペクトルの光として定義される白色光を光源として用いることができる。この場合には、光パターン化可能な層は、カラーマスクの目標色記録の吸収スペクトルと実質的に一致する感度分布を有する必要がある。実質的に一致するスペクトルは、それぞれ1の面積に対して規格化された2つのスペクトルの積分値の積として定義され、0.5を超え、好ましくは0.75を超え、最も好ましくは0.9を超える。 (2)狭いスペクトルの光として定義される着色光を光源として用いることができる。この場合には、光パターン化可能な層の吸収スペクトルを発生する光のスペクトルと実質的に一致させること、または吸収スペクトルを広くすることができる。前者が望ましいのは、光パターン化可能な層の感度を向上させるとともに、層同士のクロストークを減らす場合であり、後者が好ましいのは、単一の光パターン化可能な層の構成を使用するために処理ステップがいくつか可能であるようにする場合である。] [0116] 場合によって、黒色層をマルチカラーマスクの一部に適用することが望ましいことがある。そのような黒色層は、マスクのうちでその黒色層を有する領域において光を実質的にすべて吸収する特性を有する。例えば最終的な製品の広い領域にパターニングがないことが望ましい場合には、黒色印刷マスクをその領域で用いることができる。] [0117] これまでの議論の多くにおいて、カラーマスクは、可視スペクトル中の従来より観測可能な色に対応する色吸収を有するとしている。しかしこれだと、この方法で実現できる個々のマスクのレベル数が制限される。原則として、この方法でそれぞれの色記録に独立にアドレスできるのであれば、多数の個別の色記録を使用することができる。さらに、スペクトルの赤外部と紫外部を使用することにより、マスクのレベル数をさらに増やすことができる。本発明では、個別のマスクレベルを6つまで増やすことが考えられる。] [0118] この方法では、光はマルチカラーマスクを通過した後、基材の表側に以前に適用した機能層を通過する。その結果、光は、変調が十分に弱い状態で以前に適用した層を通過せねばならないため、適用した光硬化層の上に形成される画像に過度に影響が及ぶことはない。したがって、適用された機能層の透明度に関する条件は、硬化層の画像形成プロセスに及ぼす影響が許容できる低いものに限られるということである。したがって、原則として、以前に適用した機能層は、吸収が少ない(光学濃度が0.5未満であることが好ましい)限り、光を一様に吸収することができる。さらに、材料は、画像形成化学薬剤が使用されなかった領域においてのみ、またはこれらのスペクトル範囲が使用されたが製品の製造の前段階においてのみ、非常に強く吸収することができる。さらに、このプロセスにおける最後の層は、任意の不透明度にすることができる。というのも、頂部にはさらなるパターニングが不要だからである。] [0119] 本発明の1つの特徴は、望みに応じてマルチカラーマスクの1つの色を用い、基材を通して光を導いてある効果を起こさせることで、製品の表側にパターンを形成できることである。多数の方法を使用してパターニングを実現できる。] [0120] (a)製品のマルチカラーマスクの上に機能性材料を一様にコーティングし、次に、基材を通して露光したときに硬化する光パターン化可能なレジスト材料をオーバーコートすることができる。この場合には、硬化した材料の除去はより難しいため、次の現像ステップにおいて光パターン化可能なレジストをパターニングすると、光が当たらなかった場所が開口部になる。次にこの製品を、機能層を攻撃する材料に曝露した後、光が当たらなかった部分を除去する。これはネガエッチングプロセスである。] [0121] (b)製品のマルチカラーマスクの上に機能性材料を一様にコーティングした後、裏側から光を当てたときに軟化する光パターン化可能なレジスト材料をその上からコーティングすることができる。軟化する材料は除去がより簡単であるため、次の現像ステップにおいてレジストをパターニングすると、光が当たった場所が開口部になる。次にこの製品を、機能層を攻撃する材料に曝露した後、露光部分を除去する。これはポジティブエッチングプロセスである。] [0122] (c)光パターン化可能なレジスト材料をコーティングした後、(a)および(b)に概略を示した露光・現像ステップを実施することができる。このようにすると、穴を有するレジストパターンが生じることになる。次にそれを機能性材料からなる一様な層でコーティングすることができる。製品全体を、機能性材料の下にある残ったフォトレジストを攻撃する材料で処理する場合には、その攻撃材料は、フォトレジストが残っている場所の材料を除去することができる。すると、元々フォトレジストがなかった場所に機能性材料が残ることになる。] [0123] (d)材料が選択的に所定の領域にだけ堆積されるように、液体および蒸気相の両方の化学的送達を使用した多数の堆積法を改変することができる。例えば光パターン化可能なレジスト材料をコーティングした後、(a)および(b)に概略を示した露光・現像ステップを実施することができる。次に、レジスト材料が残っていない領域にだけ材料が堆積される堆積プロセスを実施する。次に、製品全体を、残ったフォトレジストを攻撃する材料または方法で処理する。これは選択的堆積である。] [0124] 製造中、試験中および/または使用中にデバイスを支持するために支持体を使用できる。この明細書では、「支持体」と「基材」という用語は互換的で使用することがある。当業者であれば、商業的実施態様のために選択される支持体は、試験またはスクリーニングの様々な実施態様のために選択される支持体とは異なっていてもよいことが理解できよう。実施態様によっては、支持体は、デバイスに必要な電気的機能をまったく提供しない。このタイプの支持体をこの明細書では「非参加型支持体(non−participating support)」と名づける。有用な材料としては、有機材料または無機材料が挙げられる。例えば支持体は、無機ガラス、セラミック箔、ポリマー材料、充填剤含有ポリマー材料、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリケトン、ポリ(オキシ−1,4−フェニレンオキシ−1,4−フェニレンカルボニル−1,4−フェニレン)(ポリ(エーテルエーテルケトン)またはPEEKと呼ばれることがある)、ポリノルボルネン、ポリフェニレンオキシド、ポリ(エチレンナフタレンジカルボキシレート)(PEN)、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(エーテルスルホン)(PES)、ポリ(フェニレンスルフィド)(PPS)、繊維強化プラスチック(FRP)を含むことができる。] [0125] いくつかの実施態様では可撓性支持体が用いられる。こうすることによってロール−ツー−ロールまたはロール−ツー−シート処理が可能になるため、平坦な支持体および/または堅固な支持体と比べてスケールの経済性と製造上の経済性が得られる。選択される可撓性支持体は、歪みや破損なしに素手で小さな力を加えて直径が50cm未満、より好ましくは25cm未満、最も好ましくは10cm未満のシリンダーの周囲に巻けることが望ましい。好ましい可撓性支持体は、自己巻回できる。] [0126] 可撓性が問題でない場合には、基材は、ガラスや透明な他の任意の材料からなるウエハまたはシートであることができる。] [0127] 基材の厚さはさまざまな値が可能であり、具体例では10μm〜1mmに及ぶことできる。基材の厚さは、10μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。支持体層を通過する際の光の角度広がりを制限するように露光光源が十分にコリメートされるのであれば、より厚い基材も許容できる。特にマルチカラーマスクの一部が支持体の裏側にある実施態様では、光学的な観点から、マルチカラーマスクの第2の部分の色吸収層の上に直接、主要な支持体層をコーティングまたは成形することが有利な場合がある。いくつかの実施態様では、このような支持体は、特に支持体層がマルチカラーマスクの機能層であるか色吸収層である場合には任意選択的である。] [0128] さらに、マルチカラーマスクおよび支持体は一時的な支持体と組み合わせることができる。このような一実施態様では、支持体は、マルチカラーマスクに取外し可能に接着させるか、機械的に固定することができる。] [0129] 適切なエッチング条件および/または堆積条件が選択される限り、基材上にフィルムを形成できるあらゆる材料を本発明でパターニングすることができる。機能性材料は、典型的には、電子デバイスの電子部品において、または電子回路において、相互に関連する有用な機能を有する。使用できる機能性材料の一般的な部類として、導体、誘電体または絶縁体、半導体がある。本発明の機能性材料は、適切な任意の方法を使用して堆積させることができる。典型的な堆積法として、化学蒸着、スパッタリング、蒸発、熱転写、溶液処理がある。本発明の一実施態様では、機能性材料は、グラビア印刷またはインクジェット印刷を使用して適用される。別の実施態様では、機能性材料は、原子層堆積(ALD)を使用して堆積される。本発明の好ましい一実施態様では、機能性材料は、ガス分配マニホールドからなるALDシステムによって堆積される。マニホールドは複数の開口部を備えていて、マニホールドと基材が相対的に移動するときに第1および第2の反応性ガスがその開口部を通過する。本願出願に譲渡された同時係属中の米国特許出願公開第2007/0238311号に、そのような方法が詳しく記載されている。] [0130] 導体は、任意の有用な導電性材料であることができる。当該技術分野で知られている様々な導電性材料も適しており、そのような材料としては、例えば、金属、縮退ドープ半導体、導電性ポリマー、印刷可能な材料、例えばカーボンインク、銀−エポキシ、焼結可能な金属ナノ粒子懸濁液などが挙げられる。例えば、導体は、ドープトシリコン、金属、例えばアルミニウム、クロム、金、銀、ニッケル、銅、タングステン、パラジウム、白金、タンタル、チタンなどを含んでよい。導体としては、透明導体、例えばインジウム錫酸化物(ITO)、ZnO、SnO2、In2O3も挙げられる。導電性ポリマーも使用でき、例えばポリアニリン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT:PSS)がある。さらに、これらの材料の合金、組み合わせ、多層も非常に有用であろう。] [0131] 導体の厚さはさまざまな値が可能であり、具体例では5〜1000nmにできる。導体は、化学蒸着、スパッタリング、原子層堆積、蒸発および/またはドーピング、溶液処理などの技術を使用して構造体中に導入することができる。] [0132] 誘電体は、パターン化された回路のさまざまな部分を電気的に絶縁する。誘電体層は、絶縁体または絶縁層と呼ぶこともできる。誘電体は、個々のデバイスと使用環境に応じて広い範囲で変化できる適切な誘電定数を持たねばならない。例えば2〜100またはそれ以上という誘電定数がゲート誘電体に関して知られている。誘電体として有用な材料として、例えば無機絶縁材料がある。ゲート誘電体に役立つ材料の具体例として、ストロンチエート、タンタレート、チタネート、ジルコネート、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化タンタル、酸化チタン、窒化ケイ素、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム、チタン酸ジルコン酸バリウム、セレン化亜鉛、硫化亜鉛などがある。さらに、これらの例の合金、組み合わせ、多層も誘電体として使用できる。これらの材料のうちで、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、および窒化ケイ素が有用である。誘電体は、ポリマー材料、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、シアノセルロース、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ(4−ビニルフェノール)、ポリスチレンおよびその置換誘導体、ポリ(メチルメタクリレート)およびその置換誘導体などや、他の絶縁体を含んでいてもよい。ゲート誘電体は、誘電定数が異なる材料からなる複数の層を含んでいてもよい。] [0133] 誘電体層の厚さはさまざまな値が可能であり、具体例では15〜1000nmにできる。誘電体層は、化学蒸着、スパッタリング、原子層堆積、蒸発、溶液処理などの技術を使用して構造体中に導入することができる。] [0134] このシステムで使用される半導体は有機でも無機でもよい。無機半導体としては、共有結合的に結合した格子を示す材料の部類があり、格子が短距離秩序しか示さないアモルファス材料も挙げられる。有用な半導体材料の例は、単元素、例えばケイ素またはゲルマニウムと、化合物半導体、例えばガリウムヒ素、窒化ガリウム、硫化カドミウムおよび酸化亜鉛などである。有用な有機半導体としては、線状アセン、例えばペンタセンなど、ナフタレンジイミド、例えば同時係属中の出願に記載されているもの、ペリレンジイミド、ポリチオフェン、ポリフルオレンなどがある。] [0135] 薄膜トランジスタの典型的な用途では、デバイスを通過する電流を制御できるスイッチが望まれている。そのためスイッチをオンにしたときに高電流がデバイスを通過できることが望ましい。電流の大きさは、半導体の電荷キャリア移動度と関係している。デバイスがオフにされたときには、電流は非常に小さいことが望ましい。これは、電荷キャリアの濃度に関係している。さらに、デバイスは可視光の影響をわずかにしか受けないか、まったく受けないことが望ましい。そうなるためには、半導体のバンドギャップが十分に大きくて(3eV超)、可視光を当ててもバンド間遷移が起こらない必要がある。高移動度、低キャリア濃度および高バンドギャップを生じることのできる材料は、ZnOである。] [0136] 本発明の薄膜トランジスタまたは電子デバイスの製造法の全体、または少なくとも薄膜半導体の製造は、支持体の最高温度である200℃未満で実施すること、より好ましくは150℃未満で実施すること、非常に好ましくは140℃未満で実施すること、より一層好ましくは100℃未満で実施すること、それどころか室温付近(25℃〜70℃)の温度で実施することが好ましい。この明細書に含まれる本発明の知識を身に付けると、温度の選択は、一般的に、従来技術で知られている支持体と処理パラメータに依存していることがわかる。その温度は、集積回路および半導体を処理するのに従来用いられていた温度よりもはるかに低いため、比較的安価なさまざまな支持体のうちの任意のもの、例えば可撓性ポリマー支持体やマルチカラーマスクを使用できる。したがって、本発明によって薄膜トランジスタを含む比較的安価な回路を製造することができる。] [0137] 電子的または光学的に活性な層は、2006年3月29日に出願された同時係属中の米国特許出願公開第2007/0228470号および第2007/0238311号に記載されているように、溶液処理、真空蒸着技術、大気圧蒸着法を使用して形成し、ドープすることができる。] [0138] 本発明のパターニング法を使用し、選択した基材の上に集積される電気的に活性な部品および光学的に活性な部品を作り出すことが好ましい。回路部品としては、トランジスタ、抵抗器、キャパシタ、導体、インダクタ、ダイオードや、適切なパターニングと材料を選択することによって構成できる他のあらゆる電子部品が可能である。光学的な機能性部品としては、導波路、レンズ、スプリッタ、ディフューザ、輝度向上フィルムや、他の光学回路が可能である。構造部品としては、ウェル、充填材と密封材の選択的パターン、パターン化された障壁層、壁およびスペーサが可能である。] [0139] TFTや他のデバイスが有用な電子デバイスとしては、例えばより複雑な回路、例えばシフトレジスタ、集積回路、論理回路、スマートカード、メモリデバイス、ラジオ周波数同定タグ、アクティブ−マトリックス式ディスプレイのための背面板、アクティブ−マトリックス式ディスプレイ(例えば液晶またはOLED)、太陽電池、リングオシレータ、相補的回路、例えばn型トランジスタおよびp型トランジスタの組み合わせを使用するインバータ回路などがある。アクティブ−マトリックス式ディスプレイでは、本発明に従って製造したトランジスタをディスプレイの1つの画素の電圧保持回路の一部として用いることができる。そのようなデバイスでは、TFTは、従来技術で知られている手段によって動作可能に接続される。] [0140] マイクロエレクトロニクスデバイスの一例は、アクティブ−マトリックス式液晶ディスプレイ(AMLCD)である。かかるデバイスの1つは、電極と、電極間に配置された電子光学材料とを有する素子を含む光電子ディスプレイである。透明なトランジスタの接続電極はディスプレイ要素の電極に接続できるのに対し、スイッチング要素とディスプレイ要素は互いに少なくとも一部が重なる。光電子ディスプレイ要素は、ここでは、電気的な量(電流や電圧など)の影響を受けて光学特性が変化するディスプレイ要素(例えば通常は液晶ディスプレイ(LCD)と呼ばれる要素)であると理解される。ここに詳細に説明したトランジスタは、高周波数でディスプレイ要素をスイッチングするのに十分な電流を運ぶ能力を有するため、液晶ディスプレイでこのトランジスタをスイッチング要素として用いることが可能である。ディスプレイ要素は、電気的には、付随するトランジスタによって充電または放電されるキャパシタとして動作する。光電子ディスプレイ装置として、例えばマトリックスに配置された専用のトランジスタを備える多くのディスプレイ要素が可能である。いくつかのアクティブ−マトリックス式の画素設計では、その中でも特に電流駆動される表示効果を提供する設計では、いくつかのトランジスタとそれ以外の電気部品が画素回路に必要とされることがある。 例示としての以下の実施例により、本発明を実施する方法をさらに説明する。] [0141] A.可視光硬化性フィルム成分 以下の材料とコーティング溶液を用いて可視光硬化性フィルムを作製した。原液CF−1には、2gのポリメチルメタクリレート(PMMA)(Mw=約75k)と、6.5gのトリメチロールプロパントリアクリレートと、20gのアニソールが含まれていた。原液CF−2には、4gのエタノール中に1.5gのエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(サートマー社から購入したSR9035)と、1.5gのポリエチレングリコールジアクリレート(サートマー社から購入したSR610)が含まれていた。原液CF−3は、フジ・フォトケミカルズ(Fuji Photochemicals)から供給されたレジストCT2000Lであり、メタクリレート誘導体コポリマーと多官能性アクリレート樹脂が、2−プロパノール−1−メトキシアセテートと1−エトキシ−2−プロパノールアセテートの混合物中に含まれていた。原液CF−4は、1.25gのノボラック樹脂と0.2gのIrgacure 250(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(CIBA Specialty Chemicals)から購入)をMEK中に含んでいた。原液CF−5は、市販されているポジ型の樹脂SC−1827(ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ(Rohm and Haas Electronic Materials)から購入)であった。原液CF−6は以下のようにして調製した。DEHESIVE944は、ワッカー・ケミー社(Wacker Chemie AG)から供給されたビニル末端ジメチルシロキサンポリマーである。架橋剤V24は、ワッカー・ケミー社から供給されたメチル水素ポリシロキサンである。触媒OLは、ポリジメチルシロキサン中の有機白金錯体であり、これもワッカー・ケミー社から供給されている。架橋剤V24および触媒OLは、ビニル末端シロキサンポリマー(DEHESIVE 944など)のさらなる硬化に用いられる。ポリメチルメタクリレートの1%トルエン溶液3.3gと、TMPTAの10%トルエン溶液0.5gと、光開始剤Aの0.1%アニソール溶液0.25gと、33部のトルエンと48部のヘプタンの混合物中に1.08%のDEHESIVE 944と0.002%の架橋剤V24と0.06%の触媒OLとを含む溶液0.5gと、0.85gのトルエンを含む溶液を調製した。1gの得られた溶液を5gのトルエンで希釈して原液CF−6を調製した。] [0142] 原液CF−1〜CF−4に染料系光開始剤を添加することによって可視光に対して感受性にした。光開始剤の構造を表1に示す。光開始剤の溶液を以下のようにして調製した。YPI−1は、イエロー光開始剤Aの1%アニソール溶液であった。YPI−2は、イエロー光開始剤Aの1%エタノール溶液であった。YPI−3は、イエロー光開始剤Aの1%シクロヘキサノン溶液であった。MPI−1は、マゼンタ光開始剤Bの1%アニソール溶液であった。MPI−2は、マゼンタ光開始剤Bの1%エタノール溶液であった。MPI−3は、マゼンタ光開始剤Bの1%シクロヘキサノン溶液であった。CPI−1は、シアン光開始剤Cの1%アニソール溶液であった。CPI−2は、シアン光開始剤Cの1%エタノール溶液であった。CPI−3は、シアン光開始剤Cの1%シクロヘキサノン溶液であった。] [0143] 現像液D−1はMIBKであった。現像液D−2はエタノールであった。現像液D−3は、0.002Mテトラメチルアンモニウムヒドロキシドと0.002Mジエタノールアミンを含む水溶液であった。現像液D−4は、コダック・ゴールドスター・プラス・ポジティブ・プレート・ディベロッパー(Kodak Goldstar Plus Positive Plate Developer)であった。現像液D−5は、ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズから購入したMicroposit(登録商標)MF(登録商標)−319であった。] [0144] ] [0145] B.電子材料の堆積とパターニング 以下の材料及び方法を使用して電子材料を堆積した。トリメチルアルミニウムと水を反応性材料として窒素キャリアガス中に同伴させて、CVD法を使用して、タイプA−1のアルミナコーティングを適用した。ジエチル亜鉛および水を反応性材料として窒素キャリアガス中に同伴させて、CVD法を使用して、タイプZnO−1の酸化亜鉛コーティングを適用した。タイプA−2およびA−3のAl2O3層とタイプZnO−2のZnO層を作製するために使用した装置は米国特許出願第11/627,525号明細書に記載されている。トリメチルアルミニウムおよび水を反応性材料として窒素キャリアガス中に同伴させて、このコーティング装置を使用して、タイプA−2のアルミナコーティングを適用した。ジメチルアルミニウムイソプロポキシド(DMAI)および水を反応性材料として、このコーティング装置を使用して、タイプA−3のアルミナコーティングを適用した。ジエチル亜鉛および水を反応性材料として窒素キャリアガス中に同伴させて、このALDコーティング装置を使用して、タイプZnO−2の酸化亜鉛コーティングを適用した。スパッターコーターを使用してインジウム錫酸化物(ITO)コーティングを適用した。アルミニウムコーティング(Al)を蒸着した。] [0146] 以下の溶液を用いて機能性材料をエッチングした。E−1は、HClと水の50/50混合物であった。E−2は、コダック・エクタカラー・RA−4漂白・定着液であった。E−3は、0.25モル濃度の酢酸水溶液であった。E−4は、ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズから購入したMicroposit(登録商標)MF(登録商標)−319ディベロッパーであった。下引き層S−1は、アセトニトリルとシクロペンタノンの50/50混合物中ポリシアノアクリレートの7.5%溶液であった。S−2は、マイクロケム社から購入したOmnicoat(登録商標)であった。] [0147] 実施例1:直接印刷法によって形成されるマルチカラーマスク この実施例では、3つの色吸収層を含むマルチカラーマスクMM−1を作製した。それぞれの色は、薄膜トランジスタデバイスのアレイの個々の機能層に対応する。フォトショップ6.0を使用してカラー画像を生成させた。この画像では、青チャネルは、青色吸収体パターンBCA−1としてゲート層設計を含んでいた。緑チャネルは、緑色吸収体パターンGCA−1として半導体層設計を含んでいた。赤チャネルは、赤色吸収体パターンRCA−1としてソースおよびドレイン設計を含んでいた。コダック・プロフェッショナル・エクタサームXLS透明媒体を装填したコダック・プロフェッショナル8670サーマルプリンタを用いてこのカラー画像を透明な支持体に印刷した。MM−1に含まれる個々の色吸収層の赤色光に対する光学濃度(ステータスM)(シアンOD)、緑色光に対する光学濃度(ステータスM)(マゼンタOD)および青色光に対する光学濃度(ステータスM)(イエローOD)とピーク波長とを以下の表2に示す。] [0148] ] [0149] 実施例2:フォトリソグラフィ法により形成されるマルチカラーマスク この実施例では、3つの色吸収層RCA−2、GCA−2、BCA−2と、平坦化層P−2とを含むマルチカラーマスクMM−2を作製した。それぞれの色は、薄膜トランジスタデバイスのアレイの個々の機能層に対応する。シアン(SC32000L)、マゼンタ(SM3000L)、イエロー(SY3000L)および透明(CT−2000L)UV硬化性フォトレジストをフジフィルム・エレクトロニック・マテリアルズ社から購入した。レーザー書込モリブデン・オン・ガラスマスクを、それぞれ薄膜トランジスタデバイスのアレイのゲート層のため(CG−1)、半導体および誘電性層のため(CG−2)およびソースおよびドレイン層のため(CG−3)に作製した点が異なっている。200W水銀−キセノンランプを備えた接触式アライナを使用して、フォトレジストコーティングを位置合わせし、紫外線に露光した。赤色吸収層RCA−2を以下の方法によって透明ガラス支持体に適用した。このガラス基材に、シアンフォトレジストSC32000Lをスピンコート(1000RPM)し、95℃で1分間ベーキングし、マスクCG−1を使用して露光した。コーティングを現像し、200℃で5分間ベーキングして、赤色吸収層RCA−2を形成した。次に、この試料にマゼンタフォトレジストSM3000Lをスピンコート(1000RPM)し、95℃で1分間ベーキングし、マスクCG−3を使用して露光した。コーティングを現像し、200℃で5分間ベーキングして、緑色吸収層GCA−2を形成した。次に、この試料にイエローフォトレジストSY3000Lをスピンコート(1000RPM)し、95℃で1分間ベーキングし、マスクCG−2を使用して露光(接触露光)した。イエローフォトレジスト層を現像し、200℃で5分間ベーキングして、青色吸収層BCA−2を形成した。次に、この試料に透明フォトレジストCT2000Lをスピンコート(1000RPM)し、紫外線に露光し、200℃で5分間ベーキングした。得られたマルチカラーマスクMM−2は、位置合わせされたシアン(RCA−2)、マゼンタ(GCA−2)およびイエロー(BCA−2)パターンのアレイと透明な平坦化層P−2を含んでいた。MM−2に含まれる個々の色吸収層の赤色光に対する光学濃度(ステータスM)(シアンOD)、緑色光に対する光学濃度(ステータスM)(マゼンタOD)、青色光に対する光学濃度(ステータスM)(イエローOD)とピーク波長を以下の表3に示す。] [0150] ] [0151] 実施例3:マスターカラー画像の写真用途 この実施例は、マルチカラーマスクMM−3を形成するのにフルカラーで高解像度のハロゲン化銀フィルムを使用する、マスターカラーマスクの複製を例示する。実施例2に記載した方法と同様にしてマルチカラーマスクを作製した。写真引き伸ばし機を使用してイーストマン・カラー・プリント(登録商標)フィルムへの接触印刷により上記マルチカラーマスクの12個の複製品を作製した。露光写真ネガを現像し、定着し、洗浄した。各得られたマルチカラーマスクMM−3は、位置合わせされたシアン、マゼンタおよびイエローパターンのアレイを含んでいた。] [0152] 実施例C4〜C6: この実施例群では、マルチカラーマスクMM−1を、青感受性コーティングC−4、緑感受性コーティングC−5および赤感受性コーティングC−6と組み合わせて用いて個別の光パターンを生じさせた。このマルチカラーマスク中の着色剤は分光的に異なるため、マルチカラーマスク中にコード化されたパターンは、染料系光開始剤および露光の色を変えるだけでアドレスされる。] [0153] 表4に示すように3.9gのCF−1と0.5gの光開始剤溶液を含む溶液から感光性コーティングを作製した。コーティングは、1000RPMで1分間スピンコーティングすることにより作製し、80℃で1分間乾燥させ、窒素でパージしたガラスセル内に入れた。得られた感光性コーティングのピーク波長λmaxを表4に示す。コーティングに着色光を当てた。その際、その露光が、感光性コーティングに到達する前に、ガラス支持体とマルチカラーマスクMM−1を透過するようにした。D−1中で1分間現像することにより感光性コーティングの未露光部分を除去した。これらのステップによって、マルチカラーマスク上の特定のカラーパターンに対応するネガティブでパターン化されたポリマーフィルムが形成された。結果を以下の表4にまとめてある。実施例C−4では、生成した光パターンは青色吸収体パターンBCA−1に対応していたため、このコーティング配合物はネガ型の青感受性フィルムである。実施例C−5では、生成した光パターンは緑色吸収体パターンGCA−1に対応していたため、このコーティングはネガ型の緑感受性フィルムである。実施例C−6では、生成した光パターンは、赤色吸収体パターンRCA−1に対応していたため、この配合物はネガ型の赤感受性フィルムである。] [0154] ] [0155] 実施例C7〜C9: この実施例群では、マルチカラーマスクMM−2を、青感受性コーティングC−7、緑感受性コーティングC−8および赤感受性コーティングC−8と組み合わせて用いて個別の光パターンを生じさせた。これらの感光性コーティングはネガ型である。] [0156] コーティング溶液は、7gのCF−2と、0.6gの表5に示す光開始剤溶液を含んでいた。これらの溶液は、マルチカラーマスクMM−2を使用し、コーティングを現像液D−2を使用して現像したことを除き、実施例C4〜C6と同様にコーティングし、露光し、現像した。これらのステップによって、マルチカラーマスク上の特定のカラーパターンに対応するネガティブでパターン化されたポリマーフィルムが形成された。結果を以下の表5にまとめてある。実施例C−7では、生成した光パターンは青色吸収体パターンBCA−2に対応していたため、このコーティング配合物はネガ型の青感受性フィルムである。実施例C−8では、生成した光パターンは緑色吸収体パターンGCA−2に対応していたため、このコーティングはネガ型の緑感受性フィルムである。実施例C−9では、生成した光パターンは、赤色吸収体パターンRCA−2に対応していたため、この配合物はネガ型の赤感受性フィルムである。] [0157] ] [0158] 実施例C10〜C12: この実施例群では、マルチカラーマスクMM−2を、青感受性コーティングC−10、緑感受性コーティングC−11および赤感受性コーティングC−12と組み合わせて用いて個別の光パターンを生じさせた。これらの感光性コーティングはネガ型である。] [0159] コーティング溶液は、4gのCF−3と、0.5gの表6に示す光開始剤溶液を含んでいた。コーティング溶液を2000RPMで1分間スピンコートし、90℃で2分間乾燥させた。10%PVAコーティングを1000RPMで2分間適用し、90℃で2分間乾燥させた。これらのコーティングは、マルチカラーマスクMM−2を使用し、コーティングを現像液D−3を使用して現像したことを除き、実施例C7〜C9と同様に、空気中で露光し、現像した。これらのステップによって、マルチカラーマスク上の特定のカラーパターンに対応するネガティブでパターン化されたポリマーフィルムが形成された。結果を以下の表6にまとめてある。実施例C−10では、生成した光パターンは青色吸収体パターンBCA−2に対応していたため、このコーティング配合物はネガ型の青感受性フィルムである。実施例C−11では、生成した光パターンは緑色吸収体パターンGCA−2に対応していたため、このコーティングはネガ型の緑感受性フィルムである。実施例C−12では、生成した光パターンは、赤色吸収体パターンRCA−2に対応していたため、この配合物はネガ型の赤感受性フィルムである。] [0160] ] [0161] 実施例C13〜C15 この実施例群では、マルチカラーマスクMM−2を、青感受性コーティングC−13、緑感受性コーティングC−14および赤感受性コーティングC−15と組み合わせて用いて個別の光パターンを生じさせた。これらの感光性コーティングはポジ型である。] [0162] コーティング溶液CF13は、5gのCF−4と、2gのYPI−3を含んでいた。コーティング溶液CF−14は、5gのCF−4と2gのMPI−3を含んでいた。これらのコーティング溶液を2000RPMで1分間スピンコートし、80℃で1分間乾燥させた。これらのコーティングは、マルチカラーマスクMM−2を使用し、コーティングを現像液D−4を使用して20秒間現像したことを除き、実施例C4〜C6と同様に、空気中で露光し、現像した。これらのステップによって、マルチカラーマスク上の特定のカラーパターンに対応するポジティブでパターン化されたポリマーフィルムが形成された。結果を以下の表7にまとめてある。実施例C−13では、生成した光パターンは青色吸収体パターンBCA−2に対応していたため、このコーティング配合物はポジ型の青感受性フィルムである。実施例C−14では、生成した光パターンは緑色吸収体パターンGCA−2に対応していたため、このコーティングはポジ型の緑感受性フィルムである。実施例C−15では、生成した光パターンは、赤色吸収体パターンRCA−2に対応していたため、この配合物はポジ型の赤感受性フィルムである。同様に、コーティングC−16を作製し、青色光で露光し、D−5を使用して現像して、BCA−2に対応するポジティブレジスト画像を形成した。] [0163] ] [0164] 実施例C17〜C34:エッチング法を使用する材料パターニング 実施例C17〜C34では、エッチング法で透明電子材料をパターン化するために、マルチカラーマスクを可視光感受性コーティングと組み合わせて使用した。このマルチカラーマスク中の着色剤は分光的に異なるため、マルチカラーマスク中にコード化されたパターンは、染料系光開始剤および露光の色を変えるだけでアドレスされる。] [0165] 感光性コーティングを、表8に示すように、実施例C4〜C16について記載した手順に従って、透明機能性材料上に直接作製し、露光し、現像した。露光が感光性コーティングに到達する前に、支持体およびマルチカラーマスクを透過するようにコーティングを露光した。示したエッチング浴中に試料を浸漬することによってパターン化し、すすぎ、乾燥させた。結果を表8にまとめた。実施例C−17〜C−30の場合、ネガ型レジストパターンをエッチングステップと組み合わせた。この一連のステップによって、色吸収体パターンのネガに対応する機能性材料パターンが得られた。実施例C31〜C35の場合、ポジ型レジストパターンをエッチングステップと組み合わせた。この一連のステップによって、色吸収体パターンのポジに対応する機能性材料パターンが得られた。表8の結果は、光パターン化可能な材料の感度を変えることによって、様々な機能性材料のパターンを生じさせることに、1つのマルチカラーマスクを使用できることをさらに示している。] [0166] ] [0167] 実施例C35〜C40:リフトオフ法を使用する材料パターニング 実施例C35〜C40では、リフトオフ法で透明電子材料をパターン化するために、マルチカラーマスクを可視光感受性コーティングと組み合わせて使用した。このマルチカラーマスク中の着色剤は分光的に異なるため、マルチカラーマスク中にコード化されたパターンは、染料系光開始剤および露光の色を変えるだけでアドレスされる。] [0168] パターン化層の品質を高めるために、表9に示すように、基材に下引き層を適用した。感光性コーティングを、表9に示すように、実施例C4〜C16について記載した手順に従って、作製し、露光し、現像した。露光が感光性コーティングに到達する前に、支持体およびマルチカラーマスクを透過するようにコーティングを露光した。感光性コーティングを現像した後に、基材上に機能性材料を堆積した。アセトンを使用して基材から光パターン化材料を除去した。結果を表9にまとめた。実施例C−35〜C−38の場合、ネガ型レジストパターンをリフトオフステップと組み合わせた。この一連のステップによって、色吸収体パターンのポジに対応する機能性材料パターンが得られた。実施例C38〜C39の場合、ポジ型レジストパターンをリフトオフステップと組み合わせた。この一連のステップによって、色吸収体パターンのネガに対応する機能性材料パターンが得られた。表9中の結果は、光パターン化可能な材料の感度を変えることによって、様々な機能性材料のパターンを生じさせることに、1つのマルチカラーマスクを使用できることをさらに示している。] [0169] ] [0170] 実施例C40〜C42:選択的堆積法を使用する材料パターニング 実施例C40〜C42では、選択的堆積法で透明電子材料をパターン化するために、マルチカラーマスクを可視光感受性コーティングと組み合わせて使用した。このマルチカラーマスク中の着色剤は分光的に異なるため、マルチカラーマスク中にコード化されたパターンは、染料系光開始剤および露光の色を変えるだけでアドレスされる。] [0171] 感光性コーティングを、表10に示すように、実施例C4〜C16について記載した手順に従って、作製し、露光し、現像した。露光が感光性コーティングに到達する前に、支持体およびマルチカラーマスクを透過するようにコーティングを露光した。感光性コーティングを現像した後に、光パターン化コーティングによりマスクされていない領域上に機能性材料を選択的に堆積した。結果を表10にまとめた。実施例C40の場合、銀ナノ粒子インクの層を、インクジェット印刷装置を使用して選択的に適用し、試料をアニールして導電性パターン化膜を形成した。X−Y移動ステージにより支持された試料プラテンと、Z移動ステージにより支持された圧電要求モードプリントヘッドと、これらのコンポーネントを制御するためのソフトウェアから成るシステムを使用して、インクジェット印刷実験を行った。このインクジェットシステムのプリントヘッドは、20〜60ピコリットルの範囲内で液滴を分配するのに適する。約2ccの銀ナノ粒子インクを試料カートリッジに入れ、次に、カートリッジを印刷用取付具に取り付けた。加圧窒素を用いてプリントヘッドにインクを供給した。試料をインクジェット印刷系の試料ホルダーに入れ、銀ナノ粒子インクを所望のパターンで選択的に適用し、そしてトップビューカメラの助けをかりて光パターン化フィルムに対して位置合わせした。 光学顕微鏡写真は、光パターン化コーティングC−7の表面上への「こぼれ(spillage)」銀パターンが緑色吸収パターンに対応することをはっきりと示した。実施例C-41の場合、タイプC10の光パターン化コーティングの上に厚さ200オングストロームのタイプZnO−2のZnOフィルムを選択的に成長させた。エリプソメトリーデータは、ZnOが選択的に堆積されたことを示した。実施例C−42の場合、原液CF−6を2000RPMでスピンコートし、80℃で1分間ベーキングし、現像液D−1を使用して現像した。タイプA−3のAl2O3層を選択的に堆積した。エリプソメトリーデータは感光性層が厚さ500オングストロームのアルミナ層を妨げたことを示した。] [0172] ] [0173] 実施例T−43:薄膜トランジスタ この実施例では、透明電子材料をパターン化するためにマルチカラーマスクを使用して薄膜トランジスタを作製した。ガラス基材上にマルチカラーマスクを作製し、平坦化層を適用した。基材のカラーマスクと同じ側に薄膜トランジスタを作製した。作製したデバイスの電気的特性をHEWLETT PACKARD HP 4156(登録商標)パラメータ分析器を用いて調べた。デバイスの試験は、暗くした囲いの中で大気中で行なった。] [0174] 結果は、いくつかのデバイスからの結果を平均した。それぞれのデバイスについて、さまざまなゲート電圧(Vg)でドレイン電流(Id)をソース−ドレイン電圧(Vd)の関数として測定した。さらに、それぞれのデバイスについて、さまざまなソース−ドレイン電圧でドレイン電流をゲート電圧の関数として測定した。Vgは、測定したそれぞれのドレイン電圧(典型値は、5V、20V、35V、50V)について−10Vから40Vまで掃引した。35Vでの掃引から移動度の測定値を得た。] [0175] データから抽出したパラメータには、電界効果移動度(μ)、閾値電圧(Vth)、閾値よりも下での勾配(S)、測定したドレイン電流に関するIon/Ioffの比が含まれる。電界効果移動度は、Vd>Vg−Vthである飽和領域で抽出した。この領域では、ドレイン電流は、以下の式(Szeの「Semiconductor Devices−Physics and Technology(半導体デバイス−物理と技術)」(John Wiley & Sons(1981)を参照):] [0176] ] [0177] で与えられる。ただしWとLは、それぞれチャネルの幅と長さであり、Coxは酸化物層のキャパシタンスであり、酸化物の厚さと誘電定数の関数になっている。この式を当てはめて、Id1/2とVgの関係を示す曲線の直線部に直線をフィットさせて飽和電界効果移動度を得た。] [0178] トランジスタを製造する第1のステップは、マルチカラーマスクMM−2の製造に用いたのと同じ手順を使用してマルチカラーマスクを作製することであった。このカラーマスクでは、シアン色吸収体パターンは、所望のTFTゲートパターンのネガであった。青色吸収体パターンは、所望のTFTゲート誘電体および半導体パターンのポジであった。緑色吸収体は、所望のTFTソース/ドレイン/バスパターンのネガであった。スパッタリングによってサンプルを1000オングストロームのインジウム錫酸化物でコーティングした。実施例C−22に関して記載したコーティング、露光、現像およびエッチングプロセス手順を用いて、赤感受性材料を使用してITOゲートをパターニングした。残った感光性材料をアセトン浴と酸素プラズマ処理によってサンプルから除去した。次に、大気圧堆積法を使用してサンプルを1000オングストロームの酸化アルミニウムA−2でコーティングした。実施例C−33に関して記載したコーティング、露光、現像およびエッチングプロセスを用い、青感受性感光性材料を使用して、酸化アルミニウム誘電性材料をパターニングした。残った感光性材料をアセトン浴と酸素プラズマ処理によってサンプルから除去した。サンプルを1000オングストロームのスパッタインジウム錫酸化物でコーティングした。実施例C−21に関して記載したコーティング、露光、現像およびエッチングプロセス手順を用いて、緑感受性感光性材料を使用してITOソース、ドレインおよびバス構造をパターニングした。残った感光性材料をアセトン浴と酸素プラズマ処理によってサンプルから除去した。選択的堆積法で青感受性の光架橋可能な材料を用い、酸化亜鉛半導体材料をパターニングした。実施例41に関して記載したのと同じコーティング、露光、現像およびZnO堆積法を使用した。次に、デバイスを、トランジスタ活性について試験した。マルチカラーマスクを使用して作製されたトランジスタは0.3cm2/Vsの移動度を示した。] 実施例 [0179] 上に概略を説明したマルチカラーマスクを使用する製造シークエンスにより、基材をさまざまな温度と溶媒に曝露している間でさえ、任意の数の透明な機能層を基材の上に正確に配置することができる。広い面積の基材でさえ、基材の寸法歪みや機械的アライメントエラーに伴う問題がないため、アライメントエラーが累積したり致命的になったりすることはない。マルチカラーマスクと可視光硬化性フィルムを用いると、費用のかかるアライメント装置および方法を必要とすることなく、レジストレーションの問題に対する独創的な解決法が提供される。]
权利要求:
請求項1 構造体を形成する方法であって、a)透明な支持体を用意するステップと;b)少なくとも第1のカラーパターン(少なくとも第1のカラーパターンは透明な支持体の第1の側にある)と第2のカラーパターンを有するマルチカラーマスクを形成するステップと; c)パターン化された機能性材料の少なくとも2つの層、パターン化された機能性材料の第1および第2の層を形成するステップと、を含み、パターン化された機能性材料の層の各々が、i)マルチカラーマスクを形成した後、支持体の第1の側に可視光に対して感受性の光パターン化可能な材料の層をコーティングすること、ii)光パターン化可能な材料の層を、マルチカラーマスクを通して可視光に露光して、マルチカラーマスクの第1のカラーパターンおよび第2のカラーパターンのうちの1つに対応する光パターンを形成すること、ここで、当該光パターンはコーティングされたときの第1の状態とは異なる露光された第2の状態にある光パターン化可能な材料から構成される、iii)光パターン化可能な材料のコーティング前または後に機能性材料の層を堆積すること、およびiv)得られるパターン化された機能性材料が第1のカラーパターンおよび第2のカラーパターンのうちの前記1つに対応するように光パターンを使用して機能性材料をパターン化すること、により形成され、第1のカラーパターンおよび第2のカラーパターンはそれぞれ、パターン化された機能性材料の第1の層およびパターン化された機能性材料の第2の層をパターン化するためにそれぞれ使用され、少なくとも第1のカラーパターン、透明な支持体、およびパターン化された機能性材料の少なくとも2つの層が当該構造体中に残る、構造体を形成する方法。 請求項2 第1のカラーパターン上に光パターン化可能な材料の層をコーティングするのに先立って、第1のカラーパターン上に透明層をコーティングするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。 請求項3 第2のカラーパターンが透明な支持体の第1の側の反対側にある、請求項1に記載の方法。 請求項4 第2のカラーパターンが透明な支持体の第1の側にあり、かつ、第1のカラーパターンと同じ層または異なる層中にある、請求項3に記載の方法。 請求項5 光パターン化可能な材料の層を露光するために使用される光がマルチカラーマスクの色のうちの1つと適合するスペクトルを有する、請求項1に記載の方法。 請求項6 光パターン化可能な材料の層を露光するために使用される可視光が白色光を含み、光パターン化可能な層がマルチカラーマスクの色のうちの1つと適合するスペクトルを有する光に対してのみ感受性である、請求項1に記載の方法。 請求項7 前記マルチカラーマスクが前記透明な支持体上へのマスターカラー画像の写真複製により形成されたマルチカラー層を含む、請求項1に記載の方法。 請求項8 前記マルチカラーマスクが、前記構造体とは別の基材上に予め形成された後に透明な支持体上に積層される、請求項1に記載の方法。 請求項9 前記マルチカラーマスクがマゼンタ、シアンおよびイエローから選ばれた少なくとも2つの色を含む、請求項1に記載の方法。 請求項10 前記マルチカラーマスクが前記透明な支持体上に直接印刷される、請求項1に記載の方法。 請求項11 前記透明な支持体がガラスまたは可撓性ポリマーシートを含んでなる、請求項1に記載の方法。 請求項12 前記光パターン化可能な材料がマルチカラーマスクの1つの色に対して感受性である、請求項1に記載の方法。 請求項13 前記光パターン化可能な層が、エチレン系化合物のための開始剤システムを含み、当該開始剤システムは光開始剤として画像形成輻射線を吸収して特定の色波長範囲内だけで励起状態に達することのできる染料を含む、請求項12に記載の方法。 請求項14 さらなるステップにおいて、透明な支持体が、マルチカラーマスクの反対側で、紫外線により硬化可能な材料で被覆されており、当該材料は紫外線マスキング層を通して露光される、請求項1に記載の方法。 請求項15 可視光により硬化可能な前記光パターン化可能な材料が、大気圧で100℃を超える沸点を有する、モノマー、オリゴマー、架橋可能なポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の付加重合性エチレン系不飽和化合物を含む、請求項1に記載の方法。 請求項16 光パターン化された機能性材料の前記少なくとも2つの層が、誘電性、導電性または半導電性材料を含む、請求項1に記載の方法。 請求項17 透明な支持体と、当該支持体上の少なくとも2つの着色パターンを有するマルチカラーマスクと、前記支持体の少なくとも1つの着色パターンと同じ側にあり、かつ、当該少なくとも1つの着色パターンと位置合わせされているパターン化された機能性材料の少なくとも2つの層とを含む物品。 請求項18 パターン化された機能性材料の前記少なくとも2つの層のうちの少なくとも1つが導電性、誘電性または半導電性である、請求項17に記載の物品。 請求項19 前記物品が、透明な支持体の少なくとも1つの着色パターンと同じ側に、順に、パターン化された機能性材料の前記少なくとも2つの層として、パターン化された導電性層とパターン化された誘電性層とを含む、請求項17に記載の物品。 請求項20 前記物品が、透明な支持体の少なくとも1つの着色パターンと同じ側に、順に、パターン化された機能性材料の前記少なくとも2つの層として、(a)パターン化された導電性層、パターン化された誘電性層、パターン化された半導電性層、およびパターン化された導電性層;または(b)パターン化された導電性層、パターン化された誘電性層、パターン化された導電性層、およびパターン化された半導電性層;のいずれかを含む、請求項17に記載の物品。 請求項21 透明な支持体の少なくとも1つの着色パターンと同じ側にあるパターン化された機能性材料の全ての層が透明であるか、あるいは透明な支持体から最も遠くのパターン化された機能性材料の層が透明でない、請求項17に記載の物品。 請求項22 パターン化された機能性材料の前記少なくとも2つの層が、それぞれ、(a)酸化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ケイ素およびこれらの混合物からなる群から選ばれる誘電性材料;(b)インジウム錫酸化物(ITO)、ZnO、SnO2、またはIn2O3などの透明導電体、金属、縮退ドープ半導体、導電性ポリマー、カーボンインク、銀−エポキシ、焼結可能な金属ナノ粒子懸濁液、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる導電性材料;(c)酸化亜鉛、酸化錫、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる半導電性材料;から選ばれた2種または3種以上の材料を含む、請求項17に記載の物品。 請求項23 前記物品がトランジスタを構成する、請求項17に記載の物品。 請求項24 マルチカラーマスクが、写真層または染料受容層を含む画像形成層を構成する、請求項17に記載の物品。 請求項25 構造体を形成する方法であって、a)透明な支持体を用意するステップと;b)少なくとも第1のカラーパターン(少なくとも第1のカラーパターンは透明な支持体の第1の側にある)と第2のカラーパターンを有するマルチカラーマスクを形成するステップと;c)マルチカラーマスクを形成した後、支持体の第1の側に可視光に対して感受性の第1の光パターン化可能な材料の層をコーティングするステップと;d)前記光パターン化可能な材料の層を、マルチカラーマスクを通して可視光に露光して、第1のカラーパターンに対応する第1のパターンを形成するステップ(当該第1のパターンはコーティングされたときの第1の状態とは異なる露光された第2の状態にある光パターン化可能な材料から構成される);e)第1の光パターン化可能な材料のコーティング前または後に第1の機能性材料の層を堆積するステップと;f)第1の機能性材料の層が第1のカラーパターンに対応するパターンを有するように第1のパターンを使用して第1の機能性材料の層をパターン化するステップと;g)マルチカラーマスクを形成した後、支持体の第1の側に可視光に対して感受性の第2の光パターン化可能な材料の層をコーティングするステップと;h)第2の光パターン化可能な材料の層を、マルチカラーマスクを通して可視光に露光して、第2のカラーパターンに対応する第2のパターンを形成するステップ(第2のパターンはコーティングされたときの第1の状態とは異なる露光された第2の状態にある第2の光パターン化可能な材料から構成される)と;i)第2の光パターン化可能な材料のコーティング前または後に第2の機能性材料の層を堆積するステップと;j)第2の機能性材料の層が第2のカラーパターンに対応するパターンを有するように第2のパターンを使用して第2の機能性材料の層をパターン化するステップと;を含み、少なくとも第1のカラーパターン、支持体およびパターン化された第1および第2の機能性材料が当該構造体中に残る、構造体を形成する方法。
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